自家製ハーブで心ほどけるひとときを。育てやすいハーブと癒やしのブレンド術
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ハーブのやさしい香りに包まれて、心と体をじんわりとほどく贅沢な時間。自宅でも育てられるハーブを加えて、オリジナルハーブティーを楽しみませんか?さらに、ハーブティーとアロマを組み合わせて楽しむことで、日々のリラックスタイムをもっと豊かに!忙しい毎日に丁寧な癒やしのひとときを取り入れて、心地よい暮らしを楽しみましょう。
ハーブティーのある暮らしは、心にも体にもやさしい

忙しい毎日のなかで、ほっと一息つける時間はとても貴重なもの。そんなとき、心を静かに整えてくれるのが、ハーブティーです。
ハーブのやさしい香りと味わいが、自然の恵みをそっと届けてくれます。お気に入りのカップで味わえば、そのひとときがより心地よいものに。

市販のハーブティーも手軽ですが、もっと特別なのは、自分で育てたハーブを使った自家製のハーブティー。
育てる楽しみと、香りを味わう喜びを同時に味わえるのが、自家製ならではの魅力です。ベランダやキッチンに小さな鉢を置くだけでも十分。育てやすく、乾燥にも強い品種を選べば、初心者でも気軽に始められますよ。
【初心者でも挑戦しやすいハーブ】
✔ミント(ペパーミント、スペアミントなど)
非常に生育旺盛で丈夫。プランター栽培でも簡単に育てられます。地下茎で広がりやすいため、地植えには注意が必要です。
✔レモンバーム
生育が早く、比較的寒さや暑さに強い多年草。雑草のように広がるため鉢植え推奨です。
✔カモミール(ジャーマンカモミール)
春まきで開花し、摘み取りやすい一年草。日当たりを好み、湿度管理に注意すれば育てやすく、初心者に適しています
✔ローズマリー
乾燥に強く、寒さにもある程度耐える多年草。ハーブティーだけでなく、肉料理にもおすすめです。
✔ラベンダー
湿気に弱く乾燥気味の環境を好むため、品種選びが重要。関東地方ではラバンディン系やフレンチラベンダー系と呼ばれるものがおすすめです。
✔バジル
日当たりの良いところでよく育ちます。虫がつきやすいので、防虫ネットをかけると良いでしょう。
✔レモングラス
夏場は育ちやすく、元気に成長する多年草。冬は室内管理をおすすめします。
さらに、自分の体調や気分に合わせてハーブをブレンドすることで、リラックスや安眠、美容、リフレッシュなど、暮らしのさまざまなシーンをやさしくサポートしてくれます。

心と体を整えるハーブブレンドレシピ集

それでは、目的別におすすめのハーブブレンドをご紹介します。すべてを家庭で育てるのは難しいので、市販のドライハーブと組み合わせてブレンドを楽しんでみてくださいね。
◆ ゆったり眠りたい夜に|カモミール+ラベンダー+レモンバーム
一日がんばった心と体を静かに休めたいときにおすすめの、やさしい香りのブレンドです。
カモミールのりんごのような甘い香りに、ラベンダーの穏やかな芳香、レモンバームの爽やかさが合わさって、心がふわっとやわらぎます。
▶蒸らし時間:5分/カフェインレスで夜のティータイムにも◎
◆ 気分をリフレッシュしたいときに|ペパーミント+レモングラス+ローズマリー

頭をスッキリさせたい朝や、気持ちを切り替えたい午後にぴったりのブレンドです。
ペパーミントの清涼感、レモングラスの柑橘系の香り、ローズマリーのすっきりとした香りが、気分を軽やかにしてくれそうです。
▶蒸らし時間:4〜5分/仕事の合間や外出前の一杯に
◆ 前向きな気分になりたいときに|ローズ+ジャスミン+オレンジピール
気分が落ち込みがちなときや、心を明るく整えたいときは、華やかな香りを楽しんでみて。
ローズとジャスミンのふわっと広がる香りに、オレンジピールの甘酸っぱさが加わり、花束のような明るいティータイムに。
▶蒸らし時間:5〜6分/おもてなしや贈り物にも◎
◆ お腹をいたわりたいときに|フェンネル+カモミール+ジンジャー

食後や、冷えが気になる日に取り入れたい、あたたかみのあるブレンドです。
フェンネルのほんのりスパイシーな香りと、ジンジャーのぽかぽか感に、カモミールのやさしさが加わって、体の内側からほっと落ち着くような時間に寄り添います。
▶蒸らし時間:6分/食後のひと息にも◎
自家製ハーブティーのための乾燥・保存のコツ

自家製ハーブティーを長く楽しむためには、収穫したハーブを上手に乾燥・保存することが大切です。生のままでも香り豊かに味わえますが、乾燥させておけばいつでも手軽に使えて、ブレンドの幅も広がりますよ。
ハーブの乾燥方法
収穫したハーブの乾燥方法をご紹介します。

- 吊るして自然乾燥
風通しが良く直射日光の当たらない室内に、茎ごと逆さに吊るして数日〜1週間程度。香りや色が飛びにくく、ナチュラルな仕上がりに。 - 電子レンジで簡単ドライ
短時間で済ませたい場合は、キッチンペーパーにハーブを挟んで電子レンジで30秒〜1分ほど加熱。加熱しすぎに注意しながら、少しずつ調整しましょう。 - オーブンでじっくり乾燥
天板に並べて100℃以下の低温で30分〜1時間。ムラなく乾かしたいときにおすすめです。
保存に適した容器の選び方
乾燥させたハーブは、湿気・光・酸化を避けることで香りと風味が長持ちします。保存容器は以下のポイントを意識して選びましょう。
- 密閉できること(空気に触れにくく、酸化を防止)
- 遮光性があること(透明容器なら冷暗所での保管を)
- 素材はガラス瓶やブリキ缶などがおすすめ(湿気を通しにくく清潔)

一度にたくさん詰めすぎず、小分けに保存すると使い勝手も良くなっておすすめです。
保存期間と香りのチェック
しっかり乾燥させて密閉保存したドライハーブは、半年〜1年が目安。香りが弱くなったり、色が褪せてきたら使い切りのサインです。香りを嗅いでみて、違和感や変質を感じたら使用を控えましょう。
美味しく飲むためのポイント

せっかく手間ひまかけて育てたりブレンドしたりしたハーブティー。淹れ方や道具に少しだけこだわることで、香りも味わいもぐっと引き立ちます。ここでは、自家製ハーブティーをより美味しく楽しむための基本をまとめました。
● お湯の温度は「沸かしたて」で
ハーブティーを淹れるお湯は、一度しっかり沸騰させたものを使うのが基本です。沸騰直後のお湯を注ぐことで、香り成分や風味がしっかりと抽出されます。
ティーポットにあらかじめお湯を注いで温めておくと、温度が下がりにくくなり、香りをより引き出しやすくなります。
● 蒸らし時間は3〜6分が目安

ハーブの種類によって、香りが出やすいものと出にくいものがあります。基本は3〜6分。
香りを楽しむブレンド(ジャスミン、ローズなど)は短めに、味をしっかり引き出したいブレンド(カモミール、レモングラス、ジンジャーなど)は少し長めに蒸らすと◎。
蓋つきのティーポットやマグカップを使うと、香りが飛びにくくおすすめです。
● 茶こしやティーバッグで扱いやすく
乾燥ハーブはふわふわと軽く、扱いが難しいことも。茶こし付きのポットや、繰り返し使えるティーバッグがあると、後片付けもスムーズです。
市販の紙製ティーフィルターに自分で詰めておくと、忙しい朝や外出先でも気軽に楽しめます。

● はちみつやシロップで甘みをプラス

カモミールやローズなど繊細な香りのブレンドには、はちみつやアガベシロップなど自然な甘みがよく合います。
ただし、味をつけすぎるとハーブ本来の香りが感じにくくなることもあるので、まずはストレートで味わってみるのがおすすめですよ。
ハーブティーを淹れる時間は、香りや味わいをゆっくり感じる、心を落ち着ける大切なひととき。道具や手順に少し気を配るだけで、その味わいもいっそう深くなります。
アロマテラピーとの組み合わせで、癒やし効果をもっと深く

ハーブティーのやさしい香りや味わいは、アロマテラピーと組み合わせることで、より豊かで五感に響く癒やしの時間に変わります。
ここでは、ハーブティーとアロマの香りを一緒に楽しむことで生まれる特別な体験をご紹介します。
● 香りの相互作用で気分や体調をサポート
ハーブティーに使ったハーブの香りと同じ、もしくは相性の良い精油をディフューザーで香らせると、香りの重なりが生まれて、より深いリラックスや爽快感を感じることができます。たとえば、ペパーミントのハーブティーとペパーミントの精油を合わせることで清涼感がぐっと高まり、気分をリフレッシュさせることができますよ。
● 空間演出でティータイムを特別な時間に
お気に入りのハーブティーを飲みながら、アロマディフューザーやキャンドルで香りの空間を作ると、日常のティータイムが非日常の癒やしの時間に変わります。視覚や触覚も刺激され、心身ともにゆったりと過ごすことができますよ。

● 乾燥ハーブを使ったナチュラルな芳香浴もおすすめ
ティー用に乾燥させたハーブをアロマポットでゆっくりと湯煎して香りを楽しむのも自然な香りが広がり、穏やかな癒やしを感じられます。精油とは違う、ふんわりとした優しい香りが魅力です。
ハーブティーとアロマテラピーを一緒に楽しむことで、香りの奥行きや質感が増し、五感を満たす癒やしの時間が生まれます。ぜひ、あなたの暮らしにぴったりの組み合わせを見つけて、毎日のリラックスタイムをより豊かなものにしてください。

ハーブと香りのある暮らしで、自分をいたわる時間を

自分の手で育てたハーブを丁寧に摘み、ブレンドし、ゆっくりとお茶を淹れる。そんなシンプルな時間が、忙しい日々の中で深い癒やしをもたらしてくれることでしょう。
ハーブティーは、気分や体調に合わせて香りや味わいを選べるのが魅力。アロマテラピーと組み合わせることで、心と体のリズムにもそっと寄り添ってくれます。
育てる楽しみ、淹れる喜び、香りに包まれる心地よさ。
そんな“香りのある暮らし”を、ぜひ日々の中に取り入れてみてください。
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