【島津の米】おにぎりの具材が決定!入手困難な梅干し作りの現場を学ぶ
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メ~テレ(名古屋テレビ)の島津咲苗アナウンサーが、“最高のおにぎり”を振る舞うことを目標に米作りに挑戦する企画の第4弾!おにぎりに最適な具材を求めて、三重県南部に向かった島津アナ。そこで待っていたのは、ニッポンを代表するあの食材でした。
理想の具材を求め、三重県にある梅干し工房へ

強い日差しが照り付ける8月下旬。メ~テレ(名古屋テレビ)の島津咲苗アナウンサーは、三重県南部にある御浜町にいました。島津アナが米を育てる岐阜県恵那市の坂折棚田から、南西におよそ300km。山々に囲まれた静かな町までやって来たのは、深い理由がありました。
「そろそろおにぎりの具材を決めなくちゃと思っていまして、いろいろと探していたんですよね。お米の美味しさを知ってもらいつつ、みんなが喜んでくれるものって何だろう……って」(島津アナ)

手塩にかけて育てている米、ミネアサヒに合う具材を、と考えていた島津アナ。辿り着いたのは、米本来の味を引き立て、それでいて誰からも愛される具材。そう、梅干しです。
「今育てているミネアサヒ独特の甘みと梅干しの酸っぱさは、絶対に合うと思うんです。そう思いながら情報を集めていたら、ここ、松本農園さんの梅干しを見つけました。とっても興味を惹かれたんですよ!」(島津アナ)
島津アナがそう力説する松本農園は、御浜町にある梅畑で紀州南高梅を育てて加工し、多種多様な梅干しを世に送り出している工房。
代表を務める松本清さんは、紀州南高梅の本場、和歌山県で5代続く梅農家の出身です。

「梅の木が病気になることもあるので、リスク分散のために和歌山の農園のほかに、こちらの御浜町でも梅を育てることになり、20年ほど前に移ってきました。15年前からいろいろな種類の梅干しを作ることに挑戦し始めて、今に至ります」(松本さん)
手探りで加工工場を作った当初は苦労も多かったようですが、やがて松本さんの作る梅干しはテレビやネットメディアで取り上げられるようになり、今や全国にファンを持つ大ヒット商品に。

「紀州南高梅といえば和歌山というイメージが強いですが、御浜で採れる梅はまたひと味違う美味しさがあります。和歌山の梅と比べてやや皮が薄く、ふっくらして柔らかな食感が特徴なんです」(松本さん)
まずは工程を体験して知る、梅干しづくりの大変さ

松本農園が育てた極上の梅で作る梅干しを、おにぎりの具に!期待に胸を膨らませながら、松本さんに勧められて天日干しされている梅干しを味見する島津アナ。
「すっぱ~い!でも、すごく美味しい!」(島津アナ)

その柔らかな食感と、凝縮された旨味に、島津アナも思わず絶叫です。
「触ってみたらフニフニなんです。そして食べてみると、酸っぱさのあとに、グッと塩辛さが来ます。中身は果実のようにトロッとしていました」(島津アナ)
理想の具材に巡り合った島津アナではありますが、「これで決定!」というわけではありません。

「ウチの梅干しには、いろんな種類があるんです。それぞれ味見をしてから、おにぎりの具材としてどれがベストか決めてくださいね」(松本さん)
松本農園の梅干しが人気なのは、その多彩な味わいも理由のひとつ。オーソドックスな梅干しから、ハチミツに浸けたもの、カツオ風味のものなど、興味を惹かれる梅干しばかり。
島津アナはじっくりと味見をしたうえで、ミネアサヒのおにぎりを引き立てる一品を選ぶことになります。

と、その前に。
「せっかくなので、梅干しを作る工程を少しだけ体験してみませんか?」(松本さん)

松本さんの提案に、島津アナは目を輝かせます。トラクターの運転や手作業での田植えを通して、農作業の楽しさを知った島津アナだけに、未知の作業に挑むのはお手の物。
満面の笑みで、梅干し作りの一場面を体験します。
大胆かつ繊細な作業が、極上の梅干しを作り上げる

最初に案内されたのは、倉庫のような広いスペースの中に配置された、バスタブのような巨大なタンクの前。
「この液体の中に、梅が沈んでいるんです」(松本さん)
松本さんの説明によれば、収穫した梅は、アク抜きされたあと、このタンクで塩漬けにされるそう。タンクを満たしているのは梅から出た水分で「梅酢」と呼ばれる液体です。

「これ全部水分!?こんなにいっぱい出るんですね!」(島津アナ)
想像以上の梅酢の量に、思わず声が漏れます。島津アナに託されたのは、梅酢に沈んだ梅を大きなざるで掬い上げる作業。見た目よりずっと難しく、一度に多くをすくうのはコツがいります。

梅酢の中でざるを上下させながら集めた梅は、「木ざら」と呼ばれる大きな板状の皿に広げます。これもまた器用さが求められる作業。
梅同士が重ならないように広げ、重なったところはひとつひとつ手作業で引き離します。
そして、梅がぎっしりと並んだ木ざらを、天日の下へ。梅は日差しの中で数日間干されることで水分が飛び、表面には塩とクエン酸の粒が浮き上がって、お馴染みの梅干しとなります。

島津アナは、すでに干されていた梅をひっくり返し、まんべんなく日に当てるという作業も体験しました。
この工程のあと、松本農園では梅干しにさまざまな味付けを施します。そして、ようやく商品として完成するわけです。

「これ、全部が大変な作業ですよね……」(島津アナ)
梅を一粒一粒ひっくり返しながら、真剣な表情でつぶやく島津アナ。重労働とも言えるダイナミックな作業と、指先に集中する繊細な作業。
その積み重ねが、美味しい梅干しを作るという事実を噛みしめつつ、極上のおにぎりの到達に思いを馳せるのでした。
いよいよ試食。理想の具材は見つかるのか!?

ひと通りの作業を体験し、梅干しづくりの流れを知った島津アナは、松本農園が管理するもうひとつの加工工場に移動します。
そこで、いよいよ数種類の梅干しの中から、おにぎりの具となる一品を選ぶことになります。
用意されていたのは、松本農園が誇る7種類の絶品梅干し。「しそ」「しらぼし」「はちみつ」「フルーツ」「うすしお」「かつお」「のどぐろ」というラインナップです。

「全部食べていいですか?納得して決めたいので!」(島津アナ)
確かに、それぞれに際立った特徴があり、どれもおにぎりに合いそうな梅干しばかり。見た目も美しい梅干しの数々を見渡しながら、島津アナの試食タイムが始まりました。

「『しそ』は、力強い酸っぱさがありますね。『しらぼし』の塩辛さもお米に合いそうです。あ、「はちみつ」は優しい味わいです!『かつお』は……うわ、おいしい!これがトップかも」(島津アナ)
途中で水を飲んで味覚をリセットしながら、まるで料理人のような雰囲気で丁寧に味見を続けます。ミネアサヒの味を思い浮かべ、丁寧に味見をし、ベストなマッチングを追い求める島津アナ。
最高に美味しいおにぎりを作り上げるための具材選びに掛ける、真摯な思いが伝わってきます。

迷いに迷った挙句、最終的に島津アナの心を射止めたのは、「かつお」の風味が効いた『かつおうめぼし』でした。
「最後の最後まで、『かつお』と『のどぐろ』で迷いました。どちらも、魚の旨味と梅干しの酸味とのバランスが良くて美味しかったので。ただ、おにぎりに入れることを考えると、『かつお』の風味がお米と絶妙に合うと思ったんです」(島津アナ)

遂に、おにぎりに投入する具材が決定!島津アナがドデ祭りで振る舞うおにぎりの全容が、ほぼまとまったと言える瞬間でした。
梅の存在感が際立つ、炊き込みご飯に舌鼓

最重要ミッションを完遂し、ホッとひと息ついた島津アナに、嬉しい時間がやってきました。そう、すっかり恒例になった「ご褒美タイム」です。
「毎回楽しみなんですよね~」と喜ぶ島津アナに用意されていたのは、「梅干しの炊き込みご飯」。梅干しをのせた、いわゆる「日の丸」スタイルではなく、米と一緒に梅干しを炊き込んだ一品です。
「作り方は簡単ですよ。炊飯器にお米と水を入れて、梅干しも入れる。あとは炊くだけです(笑)」(松本さん)

炊き上がると同時に炊飯器のふたを開けると、一面に梅の爽やかな香りが広がります。
「食欲をそそる香り!」と、島津アナの声も弾みます。
茶碗によそった炊き込みご飯に、千切りの大葉を散らしてできあがり。早速ひと口食べた島津アナは「美味しい……」と笑顔に。

「梅の存在感がすごいですね。それでいて、お米の味もしっかり感じます。天日干しの梅干しは味が強くて驚きましたが、こうやって食べるとマイルドで甘味があるんですね」(島津アナ)
あらためて、松本農園の梅干しの深くて優しい味わいを堪能し、ご満悦の島津アナ。「梅干しの概念が変わりました!」と、今日の素晴らしい体験を振り返りました。
具材が決まってイメージが固まった。そんな一日を振り返る

「具材は、松本農園の『かつおうめぼし』。その決定にいたるまでには、相当の試行錯誤がありました。梅干しづくりを体験し、徹底的に試食し、導き出した結論です。
島津アナに、松本農園で過ごした充実の一日を振り返ってもらいながら、現在の田んぼの様子も聞いてみました。
たくさんの梅干しを試食しましたが、いかがでしたか?
どれもメチャメチャおいしかったです!まず、天日干ししていたものと比べて、味付けをすると『こんなにも味が変わるんだ』と驚きました。『はちみつうめぼし』や『フルーツうめぼし』、『かつおうめぼし』は結構甘くて、まろやかな感じもあって……おいしかったですね。

具材にする梅干しが決まりましたね。
苦渋の決断でした(笑)。『かつおうめぼし』は、梅そのものの甘味やフルーティーさがありながら、かつおの香りもふわっと漂って、楽しみがいっぱい詰まってるなと思ったのが決め手になりましたね。しょっぱすぎないので、子どもたちにも美味しく食べてもらえるんじゃないかっていうところもありました。
今日の経験で、梅干しに対する知識も深まったのではないでしょうか?
確かに!そして料理の幅も広がりそうです。梅って、和食だったら何にでも合いますからね。また食べたいなと思って、さっき松本さんに「通販でも購入できるんですか?」って聞いちゃいました(笑)。

具材は決まりましたが、肝心の田んぼの状況はいかがですか?
おかげさまですくすくと育っています。私の米作りの師匠、(柘植)豊生さんがイノシシ対策として、柵も作ってくださったんです。なんとかイノシシに食べられることなく、元気に育ってくれるといいなと思っています。

米のほうはこれから収穫を迎え、最終段階に入りますね。
次は稲刈りですね。豊生さんが「暑くなりすぎるとお米の質が落ちる」とおっしゃっていたので、このまま気温が上がりすぎず、美味しいお米が収穫できるのを祈っています。
稲刈りということは、また体力勝負になります。
そうですよね~、大変だと思います(笑)。そのころには、少し涼しくなってることを願っているんですけど。
おにぎりを振る舞う瞬間をイメージされていますか?
今までは、田植えをして、草取りをして……という作業だったので、「お米を作っている」っていうイメージが強かったんですが、具材が決まったことで、作っているもののイメージが「おにぎり」に変わりつつあります。より一層、ドデ祭に来てくださる方々へ、おにぎりを手渡す場面を具体的に思い描くことができました。

みなさんに、おいしく食べていただきたいですね。
そうですね。ドデ祭があるのが10月の中旬。まさに“食欲の秋”なので、みなさんには大きな口でほおばってもらいたいなと。

まだいくつか重要な作業が残っています。最後に意気込みを。
暑さに負けず、稲たちもまっすぐ、元気に育ってくれています。感謝の気持ちを込めて稲刈りをして、精米をして、しっかり炊いて、みなさんに届けるというところまでやり切りたいと思います!
米作りもラストスパート。収穫の喜びはすぐそこに

伝統的でポピュラーな食材である梅干しを、作る工程も含めてより深く知り、じっくりと味わった一日が終わりました。
味わい深く、万人に愛される松本農園の梅干しに出会ったことで、島津アナが思う「理想のおにぎり」は、また一歩「完成」に近づきました。

大事に育てている米も順調に育ち、間もなく収穫の時を迎えます。
忙しい毎日にあっても、常に田んぼの状態を気にかけている島津アナは、稲刈り、脱穀という作業を、ワクワクしながら待ちわびています。
まもなく実りの秋が到来。島津アナが黄金色に染まった田んぼに立って夢中で作業し、収穫の喜びを全身で感じる日は、すぐそこに迫っています。
島津アナが挑む米作りの道のりは、メ~テレ(名古屋テレビ放送)の朝のニュース情報番組「ドデスカ!」内のコーナー企画『旬感めし~島津の米~』でチェックできます。こちらもお楽しみに!
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