【島津の米】手作業で田んぼをクリーンに。丁寧な草取りが米作りを成功へ導く!
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メ~テレ(名古屋テレビ放送)の島津咲苗アナウンサーが、全身全霊をかけて米作りに挑戦する企画の第3弾!風光明媚な「坂折棚田」に戻った島津アナが、地元の子どもたちとともに奮闘します。今回のミッションは、大切な田んぼのメンテナンス。気温とともに伸び始めた雑草を除去し、手入れが行き届いた美しい田んぼを目指します。
土の養分を奪う、厄介な雑草とのバトルがスタート!

およそ1ヶ月ぶりに訪れた岐阜県恵那市の「坂折棚田」は、前回とはひと味違う表情を見せてくれました。階段状に連なる田んぼには、一面、青々とした苗が植え付けられ、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたかのような美しい光景が広がります。
「植えてある苗の密度が濃くなってきて、土の部分が見えなくなってきましたね!だいぶ大きく育っているのが、すごく嬉しい!」

自らの手で田んぼを耕し、苗を植え、美味しい米を収穫することを夢見るメ~テレ(名古屋テレビ放送)の島津咲苗アナウンサーは、これからすくすくと育つ稲を想像しながら笑顔で声をあげます。

米作りの“師匠”である、恵那市坂折棚田保存会の柘植豊生さん(以下、豊生さん)も、島津アナが植えた苗の育ち具合に太鼓判を押します。

「順調、順調です。このまま予定通りに育ってくれれば、秋には美味しい米が収穫できると思いますよ」(豊生さん)
豊生さんは、島津アナが田んぼに来られない間も、定期的に水を入れ替えるなどして苗の生育を管理してくれています。
そんな豊生さんの協力に感謝しつつ、「私も頑張りますよ!」とやる気満々の島津アナに課せられた本日のミッションは、田んぼの「草取り」です。
美味しい米を育てるためには、苗と苗の隙間を縫うように生えてくる雑草の除去が不可欠。その大切さを、米作りのプロである豊生さんが教えてくれました。

「雑草が増えると、土壌の栄養を奪ってしまい、米の実りが悪くなってしまうんです。秋になって稲を収穫する際、米に雑草の種が混ざることもあります。だから、今のうちに取れる雑草は取っておきたい。田んぼの雑草は、一旦除去すればほとんど生えてこなくなりますから」(豊生さん)
なるほど、自分が育てた米で美味しいおにぎりをたくさん作りたい島津アナとしては、雑草に土の養分を奪われるのは避けたいところ。早速、自分の名前を刻んだ看板の立つ「島津の田んぼ」に突撃!……と思いきや、豊生さんから意外なひと言が。
「実はですね…。島津さんの田んぼ、雑草がほとんど生えていないんです」
豊生さん、それはどういうことです?

「田起こしの段階で、島津さんが丁寧に土を耕してくれた甲斐もあって、あんまり雑草が伸びなかったみたいなんです。すごくいいことなんですけどね(笑)。でも、せっかくだから、隣の田んぼの草取りを手伝ってもらえたら……」
それを聞いた島津アナは、自身の田んぼに雑草が生えなかったことを喜びつつ、愛する坂折棚田への貢献のため、隣の田んぼの草取りを快諾。
有り余る情熱を、雑草の除去にぶつけることとなりました。
助っ人は、”元気印”の小学生!作業がはかどること間違いなし

これまで、田起こし、田植えと、体を張って米作りの作業をこなしてきた島津アナですが、草取りの作業もかなりの重労働。腰をかがめながら、広大な田んぼに生える雑草を探して引っこ抜くのは大変な作業になりそうです。
雑草との孤独な戦いを覚悟しかけたその時、心強い援軍が登場。
「こんにちは!」「あ!島津アナウンサーだ!」「本物だ!」

元気な声とともに登場したのは、坂折棚田にほど近い、恵那市立中野方小学校の子どもたち。全校生徒61人のうち、6年生と5年生が、島津アナと一緒に作業してくれるそうなのです。
体験学習の一環として、定期的に坂折棚田での農作業を経験しているという子どもたちは、ひとり残らず元気ハツラツ。
朝から別の田んぼで草取りをしてきた彼らの手足はすでに泥まみれですが、みんな満面の笑顔で、このひと時を楽しんでいる様子がうかがえます。

「みんなすごく元気(笑)!でも、どうしてそんなに泥んこになるの!?」と、島津アナも子どもたちのエネルギーに圧倒されっぱなしです。
恵那市の自然の中で育った子どもたちは、地元を愛し、自然を愛し、おいしい米を愛する子ばかり。近くの山や川で走り回りながら逞しく遊んでいるうえに、田んぼや畑での農作業経験が豊富ということもあって、頼もしい助っ人になってくれそうです。
小さな援軍と「いざ、田んぼに」という段になって、島津アナがあることに気付きました。

「みんな、裸足で田んぼに入るのね?」
膝まで泥んこにした子どもたちは口々に「そうだよ!」「気持ちいいよ!」「この方が動きやすいの!」と、裸足で作業することのメリットを教えてくれました。
それを聞いた島津アナ、「よーし、みんなと一緒のスタイルでやるよ!」と、長靴を脱ぎ、裸足で田んぼに踏み入ります。

「あっ、裸足だと体が安定する!力も入れやすいかもしれない!」
作業ズボンを膝までまくり上げて作業を始めた島津アナ、裸足での作業はまんざらでもない様子。豊生さんが教えてくれた雑草の見分け方に沿って、いよいよ草取りがスタートしました。
狙うのは、ホタルイ、ノビエといった、水田でよく見られる雑草。特にイネ科のノビエは米の苗と見分けがつきにくく、除去するのに厄介な雑草だそうです。

「苗には、葉がわかれるところに『葉耳(ようじ)』と呼ばれる突起のようなものができるのですが、ノビエにはそれがありません。目で見て、触って、葉耳の有無を確認しながら判断するんです。間違えて苗を抜いてはダメですからね、ちょっと面倒なんですよ」(豊生さん)
豊生さんいわく、ノビエを放置すると田んぼの栄養が吸われ、ひどい場合には米の収穫量が2~3割減ってしまうこともあるとのこと。ならば、できる限り取り去らないといけません。

島津アナも子どもたちも、丁寧に確認をしながら雑草を抜き取っていきます。
「田植えより大変かも……」と、つぶやきつつも、懸命にノビエやホタルイと格闘する島津アナ。一方の子どもたちは、どこにそんなパワーが眠っているのかと思わされるほど、スピーディーに作業を進めていきます。

そんな子どもたちの元気に後押しされ、島津アナも活力アップ!引き抜いた雑草を入れる籠を腰にぶら下げ、「みんな〜。取った雑草はここにいれていいからね」と、リーダーシップを発揮し始めました。

作業中盤、1本1本雑草を引っぱる島津アナに、豊生さんがとっておきの秘密兵器を貸してくれました。
「田打ち車」というこの農具は、手押し式の耕運機のような形状をしています。先端に取り付けられた歯車状の車輪が回転することで、雑草を根こそぎ掘り起こし、抜き取ってくれるのです。

「こ、これは便利過ぎる!」(島津アナ)
苗の列の間に田打ち車を走らせ、次々と雑草を除去していく島津アナの姿に、子どもたちも歓声をあげます。
さまざまな手法を駆使してきれいに雑草を取り去った水田は、青々とした苗だけが整列する、本来の姿を取り戻しました。

満足げな表情で、雑草のなくなった田んぼを見渡す島津アナと子どもたち。作業後も衰えない子どもたちのパワーは、重労働の疲労感を吹き飛ばしてくれます。
作業後は、みんなで横並びになり、用水路で手足の泥を洗い流します。

「最高!冷たくて気持ちいい!足湯ならぬ、“足水”もいいものですね!」と島津アナはご満悦。
きれいになったところで、共同作業は終了です。飛び跳ねながら手を振ってくれる子どもたちと別れ、島津アナと豊生さんは別の場所に移動します。

500年近く棚田を守り続ける神様に豊作を祈願

実はこの日、島津アナにはふたつ目のミッションが用意されていました。それは、地元の神社で「豊作祈願」をすること。豊生さんとともにやって来たのは、1579年に創建されたという「権現神社」です。
長きにわたって棚田を見守ってくれているお社は、周辺に住む人々にとって大切な存在だそうです。

静かにそびえ立つ巨大なご神木と、歴史を感じさせる本殿の姿に、島津アナも思わず息をのみます。案内してくれた豊生さんいわく、この神社には水の神様が祀られていて、「近隣の農家は、田植えを終えたらここに豊作を祈願しに来る」とのことでした。
「神聖な雰囲気を感じますね。しっかりお参りしていきます」(島津アナ)

神妙な表情で境内を進み、豊生さんと並んで手を合わせる島津アナ。心を込めて植えた苗がすくすくと育ち、美味しい米が実りますように……。

厳かな空気が境内を支配する中、今日のミッションはコンプリート。目一杯体を動かし、豊作祈願も済ませ、充実した一日になりました。
これから本格的な夏を迎え、暑さが苗に与える影響が気になるところですが、そこは神様の手厚いご協力にも期待したいところです。
地元産の食材をふんだんに使った料理で体力を回復

神様にお参りしている最中に、島津アナのお腹が鳴ったかどうかは定かではありませんが、お待ちかねのご褒美タイムがやって来ました。
これまで、田んぼをバックに美味しい米をいただいてきましたが、今日は少々趣向を変えて、地元の人気店で名物料理をいただくことに。

田んぼから車で15分ほど走り、やってきたのは「そば酒房 山びこ」というお蕎麦屋さんです。
店長の山内正吾さんと、妻・いづみさんが切り盛りするこのお店は、地元産のそば粉や野菜をたっぷり使った、“郷土の味”を提供してくれることで知られています。

今回島津アナがいただくのは、地元で採れたモロヘイヤや山芋、すだちを使った夏限定の蕎麦「ねばとろそば」。ネバネバ、トロトロの食感が、疲れた体に元気を取り戻してくれます。
お蕎麦を食べ終わるころには、なんと、地元の米も登場。お皿に残った蕎麦つゆにごはんを絡めることで、最高の味わいが堪能できます。島津アナはもちろん完食!最高のご褒美タイムとなりました。

「水がきれいな場所で採れるものは、やっぱりおいしいですね!このネバネバ食感も絶妙で、お米まで楽しめて……疲れがぜんぶ吹き飛びます!」(島津アナ)
今回も美味しい“ご褒美”をゲットした島津アナ。舌鼓を打ちながら、「自分が育てた米で美味しいおにぎりを作る」という目標を、あらためて心に刻んだようでした。

たくさんの人と触れ合い、島津アナの心に芽生えた思いとは

子どもたちとの共演、豊作祈願、絶品ご褒美タイムと、いつにも増して盛りだくさんな一日を終えた島津アナ。新鮮な経験に満ちた時間を、笑顔で振り返ってくれました!
草取りという、地味ながらも大切な作業。やってみていかがでしたか?
もう……ヘットヘトです(笑)。ただ、楽しかったですね~!子どもたちも元気いっぱいで!草を取りながら、苗が前回より2.5倍くらいに育っていて、成長が早いなぁと実感しました。遠くから見ると一面がきれいな緑に染まっていて、それも嬉しかったです。
今回は裸足で挑戦しておられましたが、どんな感じでしたか?
前回田植えをしたとき、一緒に作業していた方から「裸足になると、泥の感触が気持ちいいよ」と聞いていたんです。だから、ちょっと試してみたかったんですよ。実際に入ってみると、田んぼの中はぬるっとしているんですが、冷たくて気持ちよくて。(今日は気温が高いので)上半身は暑いんですけど、膝下が冷えて、その冷たさがじんわり体全体に広がっていく感じでしたね。

一緒に作業してくれた中野方小の子どもたちは、元気が有り余っていましたね!
すごかったですよね~!作業をしながら「楽しい!」「どんどんやろう!」「服が汚れた!」なんて(笑)、ずーっとしゃべってるんですよ。その元気な声がエールになって、最後まで頑張れました。
子どもたちは体験学習で来ていたそうなんですが、素敵な試みですよね。
みんながこの作業を楽しんでいて、「地元を愛しているんだな」と感じました。今は農村の人口が減少しているという現実もありますが、子どもたちの中には「大人になってもずっとここに住みます」って話している子もいて、地元を守りたいという思いがしっかり育まれているんだと、ちょっと感動しました。

豊生さんから雑草の見分け方を教わっていましたが、難しそうですね。
そうなんです!大変でした!今日抜いていたものの中には明らかに苗とは違うものがあって、それはポンポンってリズミカルに引き抜けたんですが、ノビエは見分けるのが難しいですね(笑)。見分けるポイントの「葉耳」って言葉自体を、生まれて初めて聞きましたから。
そんな米作りの知識を深めつつ、トラクターも運転して、今日は田打ち車を扱って、道具にも随分詳しくなってきたのでは?
そうですね、豊生さんにいろいろと教えていただいていますから。今日の田打ち車に関しては、子どもたちから「スペシャリストだ!」なんてお褒めの言葉ももらいました(笑)。調子に乗ってクルクル回しましたよ。

作業は大変だったと思いますが、田んぼがきれいになりましたね。
やっている時は夢中なんですけど、ふと後ろを振り返って、雑草がなくなっているのを見ると、清々しい気持ちになりましたね。トラクターの時も、田植えの時もそうでした。振り返ると成果が見えて、充実感が湧くんですよ。
今日は豊作祈願にも行かれていましたが、どんなお願い事をされましたか?
まずは、美味しいお米が育つことを。そして「無事におにぎりを振る舞えて、みんなが笑顔になってくれますように」と、お参りしました。

とても雰囲気のある神社でしたね。
本当に、まるでジブリアニメの世界にいるみたいでした。周囲の森の風景も圧巻で、自然の力や神聖さを感じましたね。ご神木の存在感も印象的でした。ずっとこの町を見守ってきた木でもあるので、これからもお米がちゃんと育つように、見守ってくれたらうれしいなと思います。
今日の“ご褒美タイム”、お蕎麦の味はいかがでしたか?
あっという間に平らげてしまいました(笑)。汗もかいて、夏バテのようなヘトヘトな状態だったので、ネバネバの連続に助けられました。麺が細めだったので、ネバネバとよく絡んで美味しかったです。地のものを自然の近くで食べるのは幸せなことなんだなって、あらためて実感しましたね。

これから暑い日が続く中、これまで以上に田んぼの状態が気になるのではないですか?
しばらくは心配ですよね。これから台風も来るでしょうし……。でも、とてもうれしい出来事があったんです。私のインスタグラムをフォローしてくださっている方が、DMで「島津さんの田んぼ、順調ですよ」と報告してくださったんです!その言葉に励まされて、少し気持ちが軽くなりました。今は前向きな気持ちで見守れそうです。

いろいろな人たちの思いが詰まった米作りが続きそうですね
そうですね。今日一緒に作業した子どもたちは、地元のお米を本当に愛していて、自慢するように語ってくれて。きっと小さい頃から食べてきて、馴染みがあって、誇りに思って、この良さを発信しなくちゃって思っているんですよね。お蕎麦屋のみなさんも、地元の食材の魅力を広めようと頑張っていらしゃいました。

都会で忙しく過ごしていると、ふだん何気なく食べているものが、どんな人たちに支えられて、どんな思いで作られているのかを、忘れてしまいがちだと思うんです。今回、子どもたちや店長さんたちとお話しする中で、地元で育つ作物への愛着や誇りを感じることができました。私も農作業を体験しながら、そうした想いや現場の様子を発信していきたいと思います。
理想のおにぎりを目指してイメージを膨らませる

伝統に基づいた農作業を経験し、棚田を中心とした地域の人々の熱い思いに接したことで、島津アナの米作りへの思いはより強く、大きなものになったかもしれません。
苗がグングンと育っていく一方で、島津アナはこの秋に作るおにぎりの姿を、具体的にイメージしはじめているようです。おにぎりに入れる具材はどうするのか。米本来の味が活きる塩結びも捨てがたい。海苔は巻くべきか、あえて巻かないほうがいいのか……。考えることは、山のようにあります。

ただ、焦らずにコツコツと作業を進めていく姿勢は変わりません。美味しいおにぎりのイメージと、それを食べてくれる人の笑顔を思い浮かべながら、島津アナは引き続き米作りに邁進します。
島津アナの奮闘の模様は、メ~テレ(名古屋テレビ放送)朝のニュース情報番組「ドデスカ!」内のコーナー企画、『旬感めし~島津の米~』でチェックできます。こちらもお楽しみに!
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