LED水耕栽培キットで始める、失敗しないキッチンガーデン
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キッチンに小さな畑ができると聞くと、「室内に畑?」と意外に思うかもしれませんが、ここで紹介するのは、LEDの灯りの下で静かに育つグリーンのことです。LED水耕栽培キットを使えば、失敗の心配はありません。毎日の暮らしに無理なく自然を取り入れる、新しい習慣を始めませんか?初心者でも簡単に始められる、その理由をお伝えします。
Text:HAL-Mam/Photo:編集部
失敗しない「キッチンガーデン」との出会い

「キッチンガーデン」とは、料理に使う野菜やハーブを、身近な場所で育てる小さな家庭菜園のことです。
キッチンやダイニングの片隅に、緑がひとつあるだけで、暮らしがぐっとやわらかくなるような気がします。
収穫してすぐに使える便利さはもちろん、育てる過程そのものが癒やしになったり、部屋の風景に小さな彩りを添えてくれたり…。
鉢やプランターを選ぶ楽しさもあって、今、キッチンガーデンを始める人がじわじわと増えているのも納得です。
畑を借りて本格的に育てるのも素敵だけれど、「そこまではちょっと…」という人にもぴったり。私自身も最初は、キッチンの隅でハーブを育てるところから始めました。

必要なときに、必要な分だけ摘み取れるので、パセリやバジルなどを使いきれずにダメにしてしまうこともなくなります。
無駄を減らせるという意味でも、キッチンガーデンは‶今の暮らし″にフィットする家庭菜園のかたちだと思います。
私がLED水耕栽培キットと出会ったのは、プランターでのハーブ栽培に何度も失敗していた頃のことでした。陽当たりが足りなかったり、水の管理がうまくいかなかったり…。
「もう少し手軽に、でもちゃんと育ててみたい」と思っていた私にとって、LED水耕栽培キットはまさに‶待望″の存在でした。
LED水耕栽培キットってどんなもの?

私が使っているLED水耕栽培キットは「iDOO」というメーカーのもので、楽天市場で1万5000円くらいで購入しました。検索すると複数のメーカーが同じような商品を売っていますが、基本的な機能はほぼ同じと判断し、熟考することなく選んでしまいました(笑)。


LED水耕栽培キットと聞くと「なんだか難しそう」と思うかもしれませんが、その逆!やることはとてもシンプルで、給水タンクに水(私は液肥を混ぜています)を入れ、スポンジポットに種をまき、あとはLEDの光と自動タイマーにお任せするだけです。

植物育成LEDライトは、ただ明るいだけではありません。赤、青、白──それぞれの光には役割があって、赤い光は発芽や花の成長を、青い光は葉や根の発達を、白い光は自然光のように全体のバランスを整えてくれるのだそうです。

視覚的には理解しづらい “育つリズム”が光の種類によって整えられているのだと思うと、植物の世界の奥深さに心が動かされます。
LED水耕栽培キットを使っていて何より嬉しいことは、土を使わないことです。虫が発生しにくく、室内栽培でも不快感がありません。キッチンの棚やカウンターに置くだけで、‶育てるインテリア″のような感覚で栽培を楽しむことができます。
初心者でも失敗しにくい、その理由とは?

LED水耕栽培キットの最大の魅力は「失敗しにくいこと」。これは私のまわりで実践しているキッチンガーデン仲間が、口を揃えて言っていることです。
植物育成LEDライトの照射時間はタイマーで管理されているので、日照不足に悩まされることはありません。
ウォーターポンプが機能するので、水の交換は1週間に1回程度でOK。水に液肥を混ぜると、順調に生育してくれるのでおすすめです。

水が少なくなると、音で知らせてくれる有り難い機能も搭載しています。こんな ‶ちょうどいい距離感″で育てることができるのも嬉しいところです。
つまり、LED水耕栽培キット選びのポイントは、上記機能を搭載していること。そのような製品であれば、キッチンのまわりで簡単に‶小さな畑″を楽しむことができます。
育ててみてよかった、おすすめの野菜たち

LED水耕栽培というと、ハーブだけを育てるイメージがあるかもしれません。もちろん、パクチーやバジル、ミントなどのハーブは相性抜群。
特にパクチーは私の経験上、プランター栽培では発芽率が低かったり徒長しやすかったりしますが、LED水耕栽培ではスムーズに育ってくれました。
それだけではありません!
リーフレタスやベビーリーフ、ミツバ、パセリなど、キッチンにすぐ使える野菜も実はとても育てやすいんです。室内なら太陽の熱や風で葉が傷む心配もなく、やわらかくてみずみずしい野菜をそのまま収穫できます。
育てるコツと、私の小さな習慣

コツというほどではありませんが、私が気をつけているのは「間引き」と「こまめな観察」です。芽が混み合ってきたら間引くことで、風通しが良くなり、元気な株が育ちやすくなります。
また、根元の変化や葉の色をよく観察していると、ちょっとした異変にも気づけます。
朝起きて、まずLEDの光の下で育つ小さな葉たちを眺めるのが、私の小さな習慣になりました。
手をかけすぎず、でも見守ることで、植物も自分も少しずつ整っていくような気がしています。
摘んですぐ食べる、という贅沢

キッチンガーデンの最大の楽しみは、やはり収穫でしょう。
私にとって栽培は、料理とつながっています。例えばバジルを摘んでサンドイッチに、リーフレタスを添えてワンプレートに、パセリを刻んでスープに。
‶摘んでそのまま食べる″という、キッチンガーデンならではの贅沢が、毎日の食卓を彩ってくれます。
もりもりに育ちすぎたバジルでジェノベーゼを作ることもありますが、それもまた楽しいご褒美と感じています。
成功から始まるキッチンガーデンのかたち

私にとってLED水耕栽培キットは、「野菜を育てる道具」ではなく「暮らしに自然のリズムを取り戻す小さな装置」といった存在。
忙しくても、植物とともに暮らすことはできます。
LEDの灯りの下にある緑は、そんな新しいキッチンガーデンの可能性を、そっと私に教えてくれました。
プランター栽培や水耕栽培で失敗した経験のある人や、家庭菜園ビギナーの人にこそ、LED水耕栽培キットはおすすめ!
成功から始まるキッチンガーデンで、自然のリズムを生活に取り入れ、その恵みである収穫を楽しんでください。