食卓に絶妙なアクセントを!わさび菜の”辛味”を引き出す方法とは
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わさびのような辛味でお馴染みのわさび菜は、ビタミン類を豊富に含んだヘルシーな野菜です。「あの辛味がたまらない!」というわさび菜ファンのみなさん、お待たせしました。今回はご家庭で簡単にわさび菜を育てる方法をご紹介。あの独特の味わいを、あの食感を、毎日気軽に味わえるようになりますよ。
わさび菜はなぜ辛い?クセになる味わいの秘密は?

縮れのあるギザギザした葉が特徴的なわさび菜は、その名の通り、わさびに似たツンと鼻に抜ける辛味があることで知られています。
サラダの具や肉料理の付け合わせとして重宝するほか、ごま和えやおひたしとしても存在感を発揮。シャキシャキした食感と独特の辛味は、メニューに爽やかなアクセントをプラスしてくれます。
また、ビタミンC、B2、Aなどのビタミン類が豊富に含まれているため、ヘルシーな食生活を心がける人にもおすすめ。常備しておいて損のない野菜のひとつと言えるでしょう。

わさび菜が持つ独特の辛味の正体は、「アリルイソチオシアネート」という成分です。
アリルイソチオシアネートには、抗菌・防腐作用があり、食中毒菌への抑制効果があるとも言われています。また、血行促進や代謝向上なども期待できるとされ、健康面でも注目されている成分です。
わさび菜の辛味を引き出す最善の方法は、シンプルに手で葉を千切ること。これによってわさび菜の防御反応が刺激され、辛味の成分がより分泌されます。
千切った葉は、生で食べることでより刺激的な辛味を感じることができます。逆に、熱を通すと辛味はマイルドになるので、必要に応じて調理法を使い分けるといいでしょう。
新鮮なわさび菜の見分け方と保存方法をチェック

歯ごたえのある美味しいわさび菜を味わいたければ、新鮮なものに限ります。わさび菜はやや足が速い野菜でもあるので、できるだけ採れたてのものを手に入れるようにしましょう。
新鮮なわさび菜の見分け方は、色に注目することです。全体的に鮮やかで瑞々しい緑色のものが新鮮なわさび菜。ギザギザ状の葉の先端が黄色くなっていたり、乾いて固くなっているものは避けた方が無難です。

わさび菜は乾燥に弱く、保存する際には水分を切らさないようにするのがポイントです。冷蔵保存する際は水で濡らしたキッチンペーパーで全体を包み、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎます。
また、コップの水に根元を浸した状態で、上からポリ袋で覆い、そのまま冷蔵庫に入れておくのもいいでしょう。冷蔵の場合の保存可能期間は約1週間です。

冷凍保存も可能です。水で洗って汚れを落とし、しっかり水気を切ったわさび菜を好みのサイズにカット。ジップ付きの冷凍保存用袋などに入れて冷凍します。
冷凍保存なら約1ヶ月はもちますが、風味や食感が落ちるので、できるだけ早めに消費することを心がけてください。

わさび菜を家庭で簡単に育てる方法

新鮮で食感の良いわさび菜を手軽に手に入れるには、家庭で栽培するのが近道です。わさび菜は、プランターでも簡単に育てることができます。
種まきから収穫までは約1ヶ月。年間を通して栽培できますが、耐寒性に優れ、気温の低い時期に育てた方が辛味が増す傾向があるので、秋に種をまくのがおすすめです。
では、わさび菜の栽培方法を、順を追って見ていきましょう。

・種まき
プランターに培養土を入れて準備を整えたら、土の表面に深さ1cm程度の筋を作り、間隔を10cmくらい開けながら種をまいていきます。まき終わったら薄く土を被せ、その上から軽く手で押さえます。水はたっぷりと。プランターの底から水が流れ出るくらいの量を与えます。

・間引き
本葉が出始めたら、株間が3cmくらいになるように間引きします。さらに育ち、本葉が5~6枚になったら株間を8~10cm程度に整えます。間引いたスプラウトも食べられますので、サラダなどに活用するのがいいでしょう。
・追肥
育ち方を見ながら、追肥をします。2回目の間引きの直後から、5g程度の化成肥料を株元の土に混ぜ込みます。その後、2週間に一度を目安に追肥を続けます。

・収穫
高さが20cmを超えてきたら収穫のタイミングです。春まきの場合はトウが立ちやすく、食べごろが短いため、株を丸ごと収穫します。秋まきの場合は、外側の葉から必要な分だけ1枚ずつ摘んでいくことで、何度も収穫を楽しめます。
わさび菜を美味しくいただくためのカンタンレシピ

収穫したばかりのわさび菜は、新鮮なうちに味わいたいもの。その食感と辛味をたっぷりと味わえるメニューをご紹介します。
わさび菜のおひたし

<材料>
・わさび菜 100gほど
・塩 適量
・A_しょう油 小さじ2
・A_みりん 小さじ1
・わさび菜のゆで汁 大さじ4
<作り方>
1:わさび菜は水でよく洗って汚れを落とし、食べやすい大きさにカットしておく。
2:鍋に湯を沸かし、塩を入れ、切ったわさび菜を茹でる。
3:30秒ほど茹でる間に、ゆで汁をおたま1杯分ほど取っておく。
4:茹で上がったわさび菜をざるに上げ、冷水にさらす。
5:Aの調味料を混ぜ、冷ましたゆで汁を大さじ4杯分加える。
6:わさび菜の水気を絞り、5の調味液に浸す。
7:冷蔵庫で1時間ほど味をなじませ、完成。
わさび菜と豚肉の炒め

<材料>
・わさび菜 100gほど
・豚こま切れ肉 100g
・卵 2個
・塩 少々
・チューブ生姜 1cmほど
・チューブニンニク 1cmほど
・A_鶏ガラスープの素 小さじ1/2
・A_オイスターソース 小さじ1
・A_料理酒 大さじ1
・ごま油 大さじ2
<作り方>
1:わさび菜はよく洗い、根元の固い部分は切り落とし、食べやすいサイズにカットしておく。
2:豚こま切れ肉はひと口大にカットしておく。
3:卵はボウルで溶き、塩を加えておく。
4:フライパンでごま油を熱し、溶き卵を注ぎ、半熟状態の炒り卵を作って一旦取り出す。
5:フライパンにチューブ生姜、チューブニンニクを入れ、豚肉の色が変わるまで炒める。
6:わさび菜と炒り卵を加えてサッと炒め合わせたら、Aを加えて味をなじませる。
独特の辛味を、好きな時に食卓へ。わさび菜栽培のススメ

いつものメニューに「ちょっとした変化を付けたい」と感じた時に役立つ、わさび菜の存在感。家庭で育てれば、いつでも味わえます。思い立った時に気軽にわさび菜が手に入るって、素晴らしいですよね。
刺激的な辛味、シャキシャキの食感、そして、豊富な栄養素を好きなだけ堪能するためにも、ご家庭でわさび菜の栽培を始めてみませんか?
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