家庭でできるスプラウト栽培!健康にも効果あり
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畑を用意する必要もなく、キッチンの片隅で育てることができるスプラウトが注目を集めています。栄養豊富で、しかもおいしいこの野菜の「芽」。ちょっとした空き時間を使って栽培すれば、毎日のレシピの幅が広がること間違いなしです。早速今日から、スプラウトを育てててみませんか?
そもそもスプラウトとは?
「スプラウト」とは英語で「新芽」のこと。つまり、発芽したばかりの野菜の芽です。「発芽野菜」とも呼ばれ、その状態ですでに食材として使えます。
スプラウトは、これから大きく成長していくために栄養を貯め込んだ状態の新芽ですから、成長しきった野菜と比べても栄養価が高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいると言われています。
栽培するのに場所を取らず、しかも栄養満点のスプラウトは、手軽に料理に組み込める健康的な食材として重宝されています。
ブロッコリーだけじゃない!スプラウトの種類
スプラウトと聞くと、近年注目が集まっている「ブロッコリースプラウト」を思い浮かべる人も少なくないでしょう。
味にクセが少なく、肝機能改善や生活習慣病を抑える効果が期待できると言われる栄養素「スルフォラファン」が多く含まれるブロッコリースプラウトは、その汎用性の高さも相まって根強い人気を誇っています。
ただ、スプラウトにはブロッコリー以外にもたくさんの種類があります。日本の食卓ではお馴染みのカイワレ大根やもやし、豆苗もスプラウト。
ピリッとした味わいのマスタードや、鮮やかな紫色が特徴のレッドキャベツのスプラウトも人気上昇中。シソやそばのスプラウトも、栄養価が高く、食べやすいことで知られています。
スプラウト栽培のメリット ~美容や健康に効果あり~
スプラウトには、多種多様な栄養素がふんだんに含まれており、その含有量は成熟した野菜よりも多い場合があります。
たとえば、ブロッコリースプラウトに含まれる前述のスルフォラファンは、成熟したブロッコリーのおよそ10倍だと言われています。
ほかにも、βカロテンやビタミンC、ビタミンEをはじめとするビタミン類、カリウムなど、美容や健康への効果が期待できる栄養素が満載です。
レッドキャベツスプラウトには、胃の修復を助け、潰瘍の予防に効果があるとされるビタミンUが含まれていますし、エンドウ豆のスプラウトである豆苗にはビタミンC、E、K、B群といったビタミン類が豊富。カイワレ大根には、お肌の健康をキープするのに重要なビタミンC、Aがたっぷり含まれています。
家庭でも育てることができて、コスパも最高。さらに美容や健康に好影響を与えてくれるスプラウトを、毎日の食事に取り入れない手はありません。早速栽培を始めてみましょう!
準備するもの
スプラウトの栽培を始める前に、まずは以下のものを準備しましょう。
・育てたいスプラウトの種
お好きなスプラウトの種を選びましょう。
・ボウルなどの容器
最初に種を浸水させるのに使います。
・キッチンペーパー、もしくはスポンジ
スプラウトは原則として水耕栽培で育てます。水をしみこませたキッチンペーパーやスポンジが培地になります。
・培地を入れる容器
スプラウトの培地は、常に湿った状態になります。湿った培地を入れておくガラスやプラスチック製のトレーなどの容器が必要です。牛乳パックやペットボトルを活用してもいいでしょう。
・霧吹き
適量の水を与え、水分を切らさないために、霧吹きを用意しましょう。
・箱、もしくはアルミホイル
スプラウトが発芽するタイミングには、日陰を作る必要があります。箱やアルミホイルがあれば、簡単に暗がりを作ることができます。
用意するのはこれだけ。畑で野菜を育てるのと違い、肥料は必要ありません。家にあるものだけで準備が整いそうですね。
スプラウトの育て方
それでは、スプラウトの育て方の手順を見ていきましょう。
種を浸水させる
ボウルなどの容器に水を満たし、スプラウトの種を投入します。そのまま5時間~半日程度置いておき、水を吸わせます。事前にしっかりと水を含ませることで、発芽率がアップすると言われています。
種をトレーに広げる
キッチンペーパーを2枚程度用意し、水にさらして吸水させます。濡れたキッチンペーパーをトレーに敷き詰め、その上にスプラウトの種をまんべんなく広げてまきます。まく時は、種同士が重ならないように注意します。
発芽し、ある程度の高さになるまでは、アルミホイルなどをかぶせて暗闇を作り、その中で育てます。
水やり・手入れ
種をまいたあとは、培地が乾燥しないよう、かぶせたアルミホイルをその都度めくり、霧吹きでこまめに水をかけます。
発芽し、高さが3~5cm程度になったらアルミホイルを外し、日の当たる場所にトレーごと移動します。引き続き水やりを忘れずに。トレーの水は時折交換し、常に清潔に保つことが大切です。
収穫
高さが5~6cmほどになったら食べごろです。根元から切って収穫しましょう。収穫したスプラウトは、よく水で洗ってから食材として調理します。
スプラウトを上手に育てるコツ
スプラウトを育てることに慣れ、定期的に収穫できるようになれば、毎日の食事の楽しみがグッと広がります。そうなるためにも、スプラウトを上手に育てるコツを身に着けましょう。
1.常に清潔な状態に保つ
収穫したスプラウトは食材となり、最終的には体内に入るものですから、栽培する間は常に清潔な環境に置いておきたいものです。
栽培に使う容器は事前に消毒し、水やりをする時も含め、成長中のスプラウトに触れる前には常に手を洗いましょう。
雑菌が付かないようにすることなどを徹底すれば、安全な食材として育てることができるはずです。
2.風通しの良い場所で育てる
常に水やりが必要なスプラウトではありますが、湿気の高い環境で育てると、カビが発生したりすることもあります。
できるだけ空気が循環する風通しの良い場所で育てるようにしてください。また、トレーの中の水も、1日に2回以上は交換して雑菌が繁殖することを防ぎましょう。
3.最適な温度のもとで育てる
スプラウトが成長するのに最適な温度は、18℃~25℃程度。エアコンを使わないと室温が30℃を超えてしまう夏場は要注意です。
室温調整にも気を配り、適温をキープしましょう。温度の低い冬場は、大き目のビニール袋などをかぶせ、プチ温室を作るなどして、暖かい環境を作ってあげてください。
育てたスプラウトでおいしい料理を作ろう!
ヘルシーで、食材として使いやすいスプラウトは、さまざまな料理と組み合わせることができます。自分の手で育てたスプラウトを使って、毎日の食卓を豊かにアレンジしてみましょう。
おすすめレシピ1「スプラウトサンドイッチ」
<材料>(1人分)
◉お好きなスプラウト(複数種類をミックスしてもOK)…お好みの量
◉8枚切りの食パン…2枚
◉レタス…1~2枚
◉ハム…2枚
◉スライスチーズ…1~2枚
◉マヨネーズ…適量
<作り方>
パンにマヨネーズを薄く塗り、その上にレタスを敷く。スライスチーズ、ハム、スプラウトを乗せ、サンドイッチにする。お好みで、ピクルスやアボガトを具材として加えてもOK。
おすすめレシピ2「スプラウトサラダ」
<材料>(2人分)
◉お好きなスプラウト(複数種類をミックスしてもOK)…お好みの量
◉パプリカ…1個
◉レタス、ベビーリーフなどの葉物…適量
<作り方>
大根は薄い千切りに、水菜は食べやすい大きさにカットしておく。水でよく洗ったスプラウトと、大根、水菜を合わせ、きざみのりと鰹節をのせる。ポン酢か和風ドレッシングをかけていただく。
実際にスプラウト栽培をしてみた感想
最近、スプラウトの栽培に挑戦する人がどんどん増えています。実際にスプライトを育てることにハマった人たちに、感想を聞いてみました。
もともとカイワレ大根が好きで、たまに市販のパックのものを買って食べていたのですが、先月からキッチンの片隅で栽培してみることにしました。思ったよりも手間がかからず、市販のものと変わらない味わいだったので、それからずっと栽培を続けています。毎日成長する過程を見守るのも楽しいし、収穫の時は何とも言えない充実感がありますよ。
ブロッコリースプラウトの栽培をしています。野菜を中心の食生活で、毎日の食事メニューは栄養バランスを考えて作っているのですが、ブロッコリースプラウトをプラスすることで、より健康的な食事になったと思っています。定期的にスプラウトに水をあげる作業が、体内時計を安定させてくれているような気もします。
スプラウト栽培を始めてみよう!
いかがだったでしょうか。実際にスプラウトを栽培し、食事に取り入れてみたい!と思っていただけたら幸いです。
すくすくと伸びるスプラウトを眺めながら、それを使ったメニューを考える日常は、きっとワクワク感でいっぱいになるはずです。手軽で、おいしくて、美容と健康にも役立つスプラウトを、ぜひご家庭で栽培してみてください。