ベランダでできる!子どもと育てるミニトマト&手作りケチャップ作り
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「子どもと一緒に何か育ててみたい」「安心・安全な食材で料理を楽しみたい」そんなママにぴったりなのが、省スペースでも手軽に始められるミニトマトのプランター栽培。今回は、ベランダや庭先で気軽に育てられるミニトマトの育て方と、収穫した実で作る自家製ケチャップのレシピをご紹介します。
初心者でも安心!ミニトマトのプランター栽培

家庭菜園と聞くと「手間がかかりそう」「スペースがない」「難しそう」と思ってしまいがち。
特にお子さんのいる家庭では、「手間がかかる」は大問題ですよね。しかし、ミニトマトはプランターひとつで育てられるうえに、育て方もシンプル。初めての方や、小さなお子さんと一緒に育てたいご家庭にぴったりの野菜です。
初心者でも安心◎失敗しにくいミニトマト品種ガイド

ミニトマトにはさまざまな種類がありますが、家庭菜園初心者や子どもと一緒に育てるなら「育てやすさ」と「甘み」がポイント。以下のような品種がおすすめです。
アイコ
細長い形の赤いミニトマトで、皮がしっかりして割れにくく、実もたくさん付きます。病気に強く育てやすいので、初心者向けの定番品種です。
千果(ちか)
丸くて小さめの実がかわいらしく、味のバランスもよくて食べやすいのが魅力。家庭菜園でも安定した収穫が期待できます。
トマトベリー
ハート型の実が特徴で、見た目も味も楽しめる人気品種。子どもが喜ぶかわいらしい形で、おやつ感覚で楽しめます。
これらの苗は、ホームセンターや園芸店、またはインターネット通販で手軽に購入可能です。価格は1株150〜300円が一般的です。
家庭にあるものでも代用可能。道具と買える場所まとめ

ミニトマトの栽培に必要な道具は、実はそれほど多くはありません。特別な園芸グッズを揃えなくても、家庭にあるものや100均ショップの商品でOK。
ここでは、初心者の方でも無理なくスタートできるように、必要な道具とその入手先をまとめました。
道具 | 説明・ポイント | 入手先 |
プランター | 深さ30cm以上、幅60cm以上のものがおすすめ。ベランダに置ける長方形タイプが便利。 | ◯ホームセンター、園芸店 △100円ショップ |
培養土 | 「野菜用」と表示されているものを選びましょう。初めてなら肥料入りタイプが安心です。 | ◯ホームセンター、園芸店 △100円ショップ |
鉢底石 | 水はけを良くするためにプランターの底に敷きます。軽くて使いやすいタイプが◎。 | ◯ホームセンター、園芸店、100円ショップ |
支柱 | トマトが倒れないように支えるための棒。プラスチック製や竹製など、扱いやすいものを選びましょう。 | ◯ホームセンター、園芸店、100円ショップ |
園芸用ひも | 苗を支柱に結ぶためのひも。柔らかくて切れにくいものが適しています。 | ◯ホームセンター、園芸店、100円ショップ、家庭にあるひも |
ジョウロ | 口が細くて水がまきやすいもの。ペットボトルに取りつけるジョウロキャップもおすすめです。 | ◯ホームセンター、園芸店、100円ショップ |
※プランターや培養土を100円ショップで準備する場合は、サイズや容量が小さいものが多いため複数個必要になりますので注意してください。
ミニトマト栽培の基本!成功のためのポイント

ミニトマトを元気に育てるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。難しい道具や特別な技術は必要ありませんが、「ちょっとしたコツ」を知っておくことで、収穫量や味に大きな差が出ますよ。
✔植え付けは5月上旬〜中旬がベストタイミング
ミニトマトの苗は、気温が安定してきた5月頃が植え付けに適しています。寒さに弱いので、最低気温が15℃以上になったらスタートしましょう。
✔日当たりのよい場所にプランターを置こう
トマトは日光が大好きな植物。ベランダや庭の中でも、日中5〜6時間以上日が当たる場所を選びましょう。日照時間が少ないと、実の付きが悪くなったり、甘みが出にくくなったりすることがあります。
✔水のあげすぎに注意!「乾いたらたっぷり」が基本
ミニトマトは乾燥に比較的強い反面、水のあげすぎには弱い性質があります。土の表面が乾いてから、たっぷり水をあげるようにしましょう。特に収穫前は水を控えめにすると、実の甘さが増します。
✔支柱を立てて、まっすぐ育てる
苗がある程度伸びてきたら、支柱を立ててひもで軽く結び、倒れないように支えてあげましょう。親子で一緒に支柱を立てる作業も楽しい時間になりますよ。
✔わき芽を取って株をすっきりさせよう
葉と茎の間から出てくる「わき芽」は、そのままにしておくと栄養が分散してしまいます。1週間に1回程度、わき芽を摘んであげると、実がよく育ちます。
✔初めての収穫は大きな感動!
花が咲いてから約1ヶ月で、赤く色づいた実が収穫のサイン。お子さんと一緒に収穫する瞬間は、家庭菜園の中でも特に楽しいイベントです。もぎたてのミニトマトは、そのまま食べても甘くてジューシー!
はじめてでも大丈夫◎ミニトマトの植え付けステップ

「育ててみたいけど、実際どうやって植えるの?」という方のために、ミニトマトの苗を植え付ける手順を、3つのステップに分けてご紹介します。
STEP1:支柱を立てて、土を入れる

まずはプランターや鉢の準備から。支柱は、苗がまだ小さいうちから立てておくのがコツです。あとから挿すと土の中でうまく固定できないことがあるので、最初に支柱を立てるのがコツ。
支柱をしっかりと差し込んだら、鉢底石をプランターの底に3〜5cmほど敷きます。これは水はけをよくするための大事な工程。
次に、「野菜用培養土」に必要なら肥料を混ぜ、プランターの8分目くらいまで土を入れていきます。土を触るこの工程は、子どもにとっても楽しい体験になりますよ。

最後に、苗を植える前にジョウロで土をしっかり湿らせておくと、苗が根付きやすくなります。
STEP2:苗を植えて、やさしく誘引する

湿らせた土に、苗がすっぽり収まる程度の穴を掘ります。ポットからそっと苗を取り出して、根っこをなるべく触らないように優しく扱いましょう。
穴に苗を入れたら、周りの土を手で軽く押さえて安定させます。次に行うのが「誘引(ゆういん)」という作業です。

誘引とは、苗の茎を支柱に結びつけて倒れないようにすること。ポイントは、ひもを茎と支柱に“8の字”になるように巻くこと。これにより、茎が締め付けられず、ゆったりと自然に成長できるスペースが確保できます。
この作業はちょっぴり難しいかもしれませんが、子どもと一緒に「どうやって結ぼうか?」と話しながら進めるのも、良いコミュニケーションになりますよ。
STEP3:たっぷりと水をあげて、スタート!

最後は、しっかりと水を与えて植え付け完了です。植えた直後は根がまだ定着していないため、毎日しっかり水をあげることが大切です。
目安としては、気温の低い時期なら朝1回、夏場は朝・昼の2回〜3回がおすすめ。特に晴れた日は、土の乾き具合を見て追加で水をあげると◎。
ただし、与えすぎは禁物です。根が腐ってしまう原因になるので、「土が乾いてからたっぷり」が基本です。
また、日当たりのよい場所にプランターを置くのもお忘れなく。風が強い日は支柱ごと倒れてしまうことがあるので、置き場所にも注意しましょう。
収穫したらすぐ作れる!簡単&安心な自家製ケチャップ

自分で育てたミニトマトを使って作るケチャップは、甘みと酸味のバランスが絶妙で、驚くほどフレッシュな味わい。
しかも、特殊な材料は必要ありません。保存料や着色料が入っていないので、小さなお子さんでも安心して食べられますよ。
【材料】(200ml程度分)
ミニトマト(完熟):400g
玉ねぎ:1/4個(すりおろしまたはみじん切り)
にんにく:1/2片(すりおろし チューブでもOK)
砂糖:大さじ1〜2(お好みで調整)
酢(米酢やリンゴ酢がおすすめ):大さじ2
塩:小さじ1/2
あればローリエやシナモン少々(風味付け用)
【作り方】

1.下準備
ミニトマトのヘタを取って、熱湯に10秒ほどくぐらせてから冷水に取り、皮をむきます。皮ごとでも作れますが、口当たりをよくしたい場合は湯むきがおすすめです。熱湯につける前に爪楊枝を差しておくときれいにむけますよ。
玉ねぎはすりおろし、またはみじん切りに。ハンディチョッパーを使えばお子さんにも手伝ってもらえますね。

2.煮込む
鍋にミニトマト・玉ねぎ・にんにくを入れて弱火〜中火で加熱します。焦げないように時々混ぜながら、水分が出てきたらそのまま15〜20分ほど煮詰めます。
3.味を調える
砂糖・塩・酢・ローリエなどを加えて、さらに10分ほど煮込みます。途中で味見をして、甘さや酸味をお好みに調整してください。

4.なめらかにする
火を止めたら、ブレンダーやミキサーを使って好みのなめらかさに調整します。ブレンダーやミキサーがなければザルでこしてもOK。必要なら再加熱して水分を飛ばしましょう。
今回はトマトのつぶつぶ感を残したかったので、この工程は省略しました。もちろんお好みで省略してOKですよ。
5.保存
煮沸消毒した清潔な瓶に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。3〜5日以内に使い切るのがおすすめです。たくさんできたらフリーザーバッグに入れて冷凍保存するのも良いですね。
親子で楽しく!ちょっとずつ味見して「自分の味」を追求しよう

煮込んだケチャップをブレンダーでなめらかにした後は、スプーンで少しずつ味見をしてみましょう。
お子さんと一緒に「もうちょっと甘いほうが好き!」「すっぱいのも美味しいね!」などと味の変化を楽しみながら調整をする体験は、食への興味を育てるきっかけになります。
家族の好みに合わせて、砂糖や酢を少しずつ加えながら一緒に味づくりしていく時間は、まさに「親子の共同作業」。
完成したときの「おいしいね!」は特別な思い出になりますよ。
最後に、瓶にシールを貼ったり、手書きのラベルをつけたりすれば、世界にひとつだけの“わが家のケチャップ”の完成です!
ミニトマトから広がる、わが家の食育体験

ミニトマトの栽培は、省スペースでも手軽に始めることができて、親子で一緒に楽しめる家庭菜園の第一歩。収穫したての実で作る手作りケチャップは、安心・安全で、食卓にやさしい彩りを加えてくれます。
土にふれ、野菜の成長を見守り、自分たちで作ったケチャップを味わう。そんな毎日の中に、小さな発見や感動がきっと見つかるはずです。
この春、ベランダから始まる“親子の食育時間”を、ぜひ楽しんでみてくださいね。