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初めてのじゃがいも栽培でも安心!植え付け時期と育て方のポイント

家でじゃがいもが収穫できたら素敵だと思ってはいても、始め方がわからず踏み出せないままでいませんか?「春じゃがと秋じゃがって、いつ植えていつ収穫できるの?」「庭や畑がなくても育てられる?」「うまくいくためのコツって?」今回はそんな疑問に応える初心者向けのじゃがいも栽培ガイド。コツを押さえて家庭での収穫を楽しみましょう!

じゃがいもの代表的な種類と特徴

じゃがいもとひと口にいっても、品種によって味わいや食感が大きく異なります。家庭菜園では、調理方法に合わせて好みの品種を選ぶのがおすすめです。まずは代表的な種類をご紹介します。

男爵(だんしゃく)
日本で最も親しまれている品種のひとつ。ホクホクとした粉質で、コロッケやポテトサラダ、マッシュポテトにぴったりです。ただし煮崩れしやすいので、シチューやカレーには不向き。初心者にも育てやすく、種いもも手に入りやすいのが魅力です。

メークイン
細長い形が特徴で、しっとりとなめらかな食感。煮崩れしにくいので、カレーやシチュー、肉じゃがなど煮込み料理に向いています。貯蔵性が高いため、収穫後に長く楽しめるのもメリットです。

キタアカリ
男爵を改良した品種で、ホクホク感に加えてほんのり甘みがあるのが特徴。加熱すると黄色みが強くなり、バターやチーズとの相性も抜群です。ポテトサラダやじゃがバターなど、シンプルな料理で味の違いを楽しめます。

インカのめざめ
小ぶりながらも強い甘みと濃厚な風味が特徴の品種。私自身もお気に入りの品種で、蒸したものを調味料なしでそのまま食べても美味しいですよ。やや栽培難易度は高めですが、家庭菜園で挑戦してみる価値のある品種です。

失敗しない植え付け時期の見極め方法

じゃがいも栽培で最も大切なのは「植え付けの時期」です。時期を間違えると芽が出なかったり、収穫量が減ったりしてしまうので注意しましょう。地域別の目安や自然のサインを使った方法をご紹介します。

春じゃが・秋じゃが、どちらを選ぶ?

じゃがいもは春と秋、2回の植え付けが可能です。

春じゃが:2月下旬〜4月上旬に植え付け→5〜7月頃に収穫
秋じゃが:8月下旬〜9月下旬に植え付け→11〜12月頃に収穫

ただし、地域によって植え付け可能な期間が異なるので、自分の住んでいる場所に合わせて選びましょう。

地域春じゃが秋じゃがポイント
北海道・東北2月下旬〜4月上旬ほぼ不可寒さのため秋は難しい
関東・中部2月下旬〜4月上旬8月下旬〜9月下旬春秋どちらもOK
関西以西2月下旬〜4月上旬8月下旬〜9月下旬秋は高温・長雨に注意

春じゃがの時期は桜の開花をサインに

自然のサインを利用するなら、桜の開花時期を目安にするとわかりやすいです。春じゃがの植え付けは、桜の開花前後がちょうど良いタイミング。気温が安定して、芽がしっかりと出やすい時期ですよ。

一方、秋じゃがは自然のサインがないため、気温や天候を見ながら植え付ける必要があります。昼間の気温が15〜25℃くらいの暖かい日が続いて、夜間にまだ霜が降りないような時期を狙うと安心です。

丈夫な芽を育てる「浴光育芽」のすすめ

品種や植え付け時期のポイントがわかったところで、次は実際に植える前に行う準備の話です。

じゃがいもを植え付ける前に『浴光育芽(よくこういくが)』という作業を行うと、芽を丈夫に育てて収穫量をアップさせることができます。

聞き慣れない言葉だと思いますので、詳しく説明していきましょう。

浴光育芽とは?方法と手順、失敗しないコツ

浴光育芽(よくこういくが)とは、種いもを植える前に光に当てて芽を育てる方法です。光を浴びさせることで芽の成長が促進され、茎が太く丈夫になり、植え付け後に根付きやすくなります。

初心者の方でも簡単に取り入れられる、収穫量アップのための大事なひと工夫です。

【方法】
1.種いもを日光が当たる窓辺や軒先に置く
2.2〜3週間ほど置き、芽が2〜3cmほどに育ったら植え付け準備完了
3.芽の向きが上になるように土に植える

【注意事項】
・強い直射日光ではなく、明るい日陰や窓辺で十分
・風通しを確保し、湿気で芽が腐らないよう注意
・芽が長く伸びすぎた場合は、折れないように軽く調整

どうですか?たったそれだけ?って思いましたよね。簡単な作業だけで収穫量がアップするならやらない手はないですよね!

プランターや袋栽培で省スペースに育てよう

じゃがいもの植え方はわかったけど、庭や畑がない…と思っている方、大丈夫です。プランターや袋栽培なら、マンションのベランダでもじゃがいもが育てられます。

袋栽培とは、プランターや鉢の代わりに、土のう袋や麻袋(南京袋)、培養土や肥料が入っているポリエチレンといった空き袋に、土を入れて野菜を育てる方法です。

じゃがいも専用のものもありますので、ご自身に合う方法を選んでみてください。

容器の種類とサイズ  プランター:深さ30cm以上、幅40cm以上。
栽培袋:じゃがいも専用の栽培袋(高さ30〜40cm程度)が便利。
土の準備市販の培養土に堆肥を混ぜる
種いもの植え方種いも1個につき20〜25cmの間隔を確保して植える
育て方のポイント  芽が出てきたら土を追加して覆土。土が乾いたら水やり。成長に合わせて少しずつ土を足すと収穫量アップ

じゃがいも栽培を気軽に楽しもう

ベランダでも気軽に始められるじゃがいも栽培。小さな芽が出て日ごとに大きくなる様子や、白い花が咲き始める姿など、成長の過程を眺めるだけでも楽しくなります。

プランターや袋栽培はコンパクトで管理がしやすく、土寄せや支柱立てなどの面倒な作業も不要なので、初心者の方でも安心です。

そして、収穫したじゃがいもを味わう喜びは、家庭菜園ならではの贅沢なひとときです。うまく育てば1株から5〜10個ほどのじゃがいもが収穫できることもありますので、ぜひご家族皆さんで楽しんでみてくださいね。

山口 美樹

アロマテラピーアドバイザー/パン教室講師/看護師。観葉植物や苔テラリウム、多肉植物から始まって、家庭菜園でハーブと野菜を育て始めました。収穫したものをどうやって料理しようか考えるのも楽しみのひとつです。

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