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高級スパイス「サフラン」を自宅で育てる!栽培後の楽しみ方もご紹介

パエリアやブイヤベースなどでお馴染みのスパイス「サフラン」。エキゾチックな香りをもつ「高級なスパイス」と言われているアヤメ科の植物です。一見、サフランは栽培が難しそうに見えるものの、球根から育てるため家庭菜園初心者でも気軽に挑戦ができます。この記事ではサフランの育て方から注意点、栽培後の楽しみ方などを紹介します。

そもそもサフランとは?

サフランは、地中海沿岸を原産地としたアヤメ科に属する多年草です。成長すると球根から伸びた茎に薄紫色の花を咲かせます。開花したサフランの花には3本の赤い雄しべがあり、これを乾燥させるとスパイスとして使用できるのです。

エキゾチックな香りと素材を黄色く染める成分があるサフランは、パエリアやブイヤベース、カレーのサフランライスなどの料理に活躍します。

色鮮やかな見た目だけではなく、独特な風味が楽しめますよ。ほかにも香料や染料などにも使用されています。

苗の植え付けは8〜9月、開花は10〜11月です。プランターでも育てられるので家庭菜園に慣れていない方はもちろん、高級なスパイスの栽培に挑戦したい方にもおすすめです。

サフランを育てるメリット

サフランを自宅で育てると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

【メリット1】高級なスパイスを自宅で楽しめる

香りや着色ができるサフランは「高級なスパイス」と言われています。その理由は、スパイスとして使われる雄しべは1つの花から3本しか取れず、かつ、手作業で収穫しなければならないためです。

ある程度の量を確保する場合、多くのサフランの花と人手が必要になります。量産するのが大変なスパイスだからこそ「高級」と言われているのです。プランターで栽培すれば、そんなサフランを自宅で楽しめて、料理の幅も広がるかもしれません。

【メリット2】健康への効果が期待できる

サフランはPMS(月経前症候群)や鎮痛、ストレスの緩和などに効果があると言われています。サフランの主成分であるクロシンや辛み成分のピクロクロシンなどによって、症状を緩和できる、天然の薬としても期待ができるそうです。

サフランの育て方

ここからは、サフランの栽培方法について紹介します。「高級なスパイス」と言われるだけあり、「難しそう」と思う方もいるかもしれませんが、プランターを使ってベランダ栽培ができます。

サフランの栽培に必要なもの

サフランを育てるために必要なアイテムは以下の通りです。

・サフランの球根
・プランター
・培養土
・鉢底石、鉢底ネット
・備品(スコップ、軍手、ジョウロ)

基本的にサフランは球根から育てます。球根はホームセンターやネットショップなどで販売しているものを活用してください。庭に植えるほか、プランターでのベランダ栽培もできるので、家庭菜園に慣れていない方でも挑戦しやすいですよ。

サフランは日当たりがよく風通しの良い環境で育てます。水はけが悪いと球根が腐ってしまうため注意しましょう。耐寒性が強いので、寒い日も屋外での栽培が可能。夏場の日差しが強い日は、半日影に置いてください。

【菜園くらぶ】家庭菜園の専門店

球根の植え付け

必要なアイテムが揃えられたら、植え付けを行いましょう。サフランの植え付けに適している時期は8月〜9月です。時期が遅れると開花の状態が悪くなるため、この期間に植えるようにしてください。

まずはプランターの底に鉢底ネットと鉢底石を入れます。こうすることで、水をあげたときに土が流れ出にくくなったり、害虫が底から侵入するのを防げます。その後、培養土を入れましょう。

プランターの大きさに合わせて、球根を入れていきます。5号の鉢植えの場合は、5〜6個を目安に球根を植えるようにしてください。球根1〜2個ほどの深さの穴を掘り、球根を入れて土をかぶせます。

水やり

植え付けができたら、水をたっぷりとあげます。ただし、あげすぎには注意です。サフランの生育期間中は土が乾いたタイミングで水をやり、冬〜春にかけては水やりを控えて、球根を休眠させていきましょう。

収穫

サフランは10月〜12月の開花するタイミングで収穫を行います。花が咲いたら赤い雄しべをそっと摘み取って日陰で乾燥させてください。その後、密閉容器に入れて直射日光や高温多湿を避けて保存します。エスニックな料理が食べたいときに、活用してみましょう!

サフランを収穫するときのポイント

サフランを楽しむために、収穫するときのコツと保存方法について紹介します。

開花後に時間を置かないのがコツ

収穫は開花してから時間を置かずに摘み取ります。雄しべの先端を持って引き抜くと収穫しやすいです。サフランの花を楽しみたい場合は、花は摘み取らずに雄しべだけ収穫してください。

収穫後の保存方法とは?

開花後、春ごろから茎葉が枯れ始めてきます。球根が休眠のタイミングに入るので、プランターから掘り上げて、風通しの良い場所で乾かしてください。完全に茎葉が枯れたら取り除き、涼しい場所で球根を保存しましょう。そうすることで再度、植え付け時期に育てられます。

〈関連記事〉

東京の農家を応援すると、都民はもっと食通に?地元の野菜がもたらす暮らしの変化とは

育てたサフランでおいしい料理を作ろう!

収穫したサフランは料理に活用してみましょう。手軽にエスニックな風味が楽しめます。ここではおすすめのレシピをご紹介します。

【レシピ1】サフランライス

まずは手軽な「サフランライス」の作り方です。サフランは水に浸すと、黄色に染めるクロニシンという成分が出てきます。染まったご飯はいろいろな料理に合わせられます。

〈材料〉
・サフラン
・お米
・バター
・塩
・水

〈作り方〉
1:お米を洗い炊飯器に入れる
2:通常通りにお米の量に対して水を注ぎ、サフランをひとつまみ(米2合に対して)入れ、30分ほど浸す
3:塩を加えて混ぜ、バターを入れて炊飯する

サフランライス自体に味はあまりなく、ほんのりとした風味がつきます。そのまま食べるよりもカレーやハヤシライス、トマト煮込みなどと合わせて食べるのがおすすめ。サフランライスを使えば、いつもの料理の味や見た目を引き立ててくれます。

【レシピ2】パエリア

スペイン料理である「パエリア」もサフランを使って作ります。

〈材料〉
・サフラン
・お米
・エビ
・アサリ(砂抜きしたもの)
・玉ねぎ
・パプリカ
・レモン
・水
・オリーブオイル
・塩、コンソメ、ニンニク

〈作り方〉
1:サフランを水に浸けておく
2:フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れて火にかけ、香りが立ったら玉ねぎを炒める
3:洗ったお米をフライパンに入れて軽く炒め、(1)と塩、コンソメを加えて混ぜ、エビとアサリをのせる。フタをして弱火で15分〜20分加熱する
4:フタをとり、最後にパプリカをのせて蒸したら出来上がり

おもてなしにもぴったりなパエリアレシピです。くし切りにしたレモンを飾ってくださいね。サフランを使うことで、より華やかになりますよ。

具材はお好みでアレンジしてください。ムール貝を使ったり、鶏肉やピーマンなどを入れたりするのもおすすめです。

【レシピ3】ブイヤベース

ブイヤベースは、フランスの地中海沿岸地方発祥のスープです。魚介の旨みが凝縮されたスープで、サフランを加えて煮込みます。

〈材料〉
・サフラン
・たら
・エビ
・アサリ(砂抜きしたもの)
・玉ねぎ
・じゃがいも
・にんじん
・オリーブオイル
・ニンニク
・水
・白ワイン
・トマトペースト
・コンソメ
・塩胡椒

〈作り方〉
1:鍋にオリーブオイル、ニンニクを入れて火にかける。香りが立ったら玉ねぎ、じゃがいも、にんじんを炒める
2:たら、エビ、アサリ、水、サフラン、白ワインを加えて加熱する
3:アクを取りながらトマトペーストやコンソメを加えて10〜15分ほど煮込む
4:塩・胡椒で味を整えたら出来上がり

魚介類の旨みがギュッと詰まったおいしい1杯です。サフランの色や香りが楽しめます。白身魚はお好みで種類を変更してください。

サフランを育ててみよう!

サフランの育て方について紹介しました。

「高級なスパイス」と言われるサフラン。「育てるのが難しそう…」と感じますが、実は家のプランターで栽培できます。1つの花の雄しべから取れる量は少ないものの、丁寧に育てた貴重なサフランで作る料理は格別なおいしさです。自炊のレパートリーが広がるかもしれませんよ。

いつもとは違うハーブや野菜を育てたいと思っている方は、サフランの栽培に挑戦してみませんか?

〈本格的に農業を始めたい方はこちらもチェック〉

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田中青紗

ライター/作家。Web媒体を中心に、取材記事やエッセイ、短編小説などを寄稿。食や暮らしにまつわるジャンルが好きです。ベランダでハーブ栽培にも挑戦しています。 ◼︎Instagram:@tanakaasa_life ◼︎note:https://note.com/tanakaasa_life

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