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おいしいキャベツは土で決まる?育て方やおすすめの調理法を紹介!

一年を通して栽培されるキャベツは、日本の食卓に馴染み深い野菜の代表格。家庭菜園で育てるイメージはあまりないかもしれませんが、実はキャベツの栽培は、プランターでもできるくらい手軽なもの。レシピの多彩さと調理の幅広さが魅力のキャベツ。ぜひ栽培に挑戦して、食卓をいっそう華やかに彩りましょう!

キャベツについて知っておくべきこと

炒めてよし、煮てもよし、生でもおいしく食べられる。あらゆる調理法と相性抜群の葉野菜、キャベツは、高い栄養価を誇る野菜でもあります。

ビタミンC、A、B1、K、カリウム、カルシウム、葉酸といった栄養素のほか、胃腸の粘膜を守り、新陳代謝を活性化する働きのあるビタミンUも豊富に含んでいます。

春に種をまいて夏と秋に収穫するもの夏に種をまいて冬ごろに収穫するものがあり、ほぼ年間を通して栽培されます。

存在感のある見た目をしていますが、その90%以上は水分で、低カロリーな食材であることも知られています。

キャベツ栽培のコツ

キャベツは家庭菜園でも育てることができます。上手に、大きく育てるために、押さえておきたいキャベツ栽培のポイントを見ていきましょう。

ポイント1 与える水の量に注意する

キャベツは過湿を嫌います。適切な水やりは不可欠ですが、湿度が高すぎると病気や根腐れが起こりやすくなるので注意が必要です。

特に苗の段階では、朝に水やりをしたら夕方には土壌が乾くくらいのイメージで、与える水の量を調整します。

畑に植える際は、水はけのよい土壌を選び、排水の環境もしっかり整え、植えてある場所に水がたまらないように配慮しましょう。

ポイント2 温度管理はしっかりと

キャベツの発芽適温は15~30℃。まだ寒い春先に種をまくのであれば、保温を考える必要があります。一方、生育するために適切な温度は15~20℃。極端に暑い気候は嫌います。真夏の最も暑い時期に生育期が重ならないよう、栽培スケジュールを考えることも大切です。

また、気温が高い時期には日陰を作るなどして直射日光を遮り、適切な温度をキープすることを心がけましょう。

ポイント3 肥料はゆっくり効くものを

土壌に植え付けたばかりのキャベツは、あまり肥料を吸収してくれません。土壌づくりの時に土に与える元肥は、ゆっくりと時間をかけて効果を発揮するタイプのものを選んだ方がいいでしょう。

肥料が不足すると、育った葉が結球しなくなることもあるのでご注意を。また、キャベツを大きく、中身の詰まったものに育て上げるためには「土寄せ」も大切になります。

土寄せは、キャベツが結球し始めたら行う作業です。まず株と株の間に追肥をし、鍬などで株本に土を盛り上げるように寄せます。この時、下葉に土がかからないようにするのがポイントです。

土寄せをすることで、株が風などで倒れにくくなるほか、肥料の効果が向上したり、根が発達しやすくなったりと、多くのメリットを受けられるようになります。

キャベツ栽培で準備するもの

キャベツを栽培するうえで、用意しておきたいものがいくつかあります。ひとつずつ見ていきましょう。

・キャベツの種

・苗を育てるための育苗ポット
害虫を避け、苗の1本1本を丈夫に育てるために、育苗ポットを使用します。

・培養土
育苗ポットには市販の培養土を使います。使用するポットの数に合わせ、適量を用意しましょう。

・寒冷紗
寒冷紗とは、日差しを遮るために使う布状のカバーです。苗を強い日差しからガードするために使います。

・元肥
キャベツを路地に植え替える前に、土壌に混ぜておきます。

・追肥
キャベツの生育に合わせ、時機を見て2~3回加えることになります。

・農薬
キャベツはアオムシなどの被害に遭いやすいため、必要に応じて使用します。

キャベツの育て方

キャベツはおおむね、春、夏、秋のシーズンにタネを蒔くことができます。それぞれの時期の気温を念頭に、温度管理をしながら育てることになります。では、キャベツを育てるうえで必要な作業を、順番に見ていきましょう。

おいしく育てるための土づくり

まずは、キャベツを植え付ける土をつくります。赤玉土7、腐葉土 2、バーミキュライト 1 の割合で混ぜ、キャベツの育ちやすい環境を整えましょう。

キャベツは弱酸性から中性の土を好みますから、耕した畑に石灰などを混ぜ込み、pH5.5~6.5の土壌になるよう調整しておきます。

苗を植え付ける2週間ほど前に、畑を耕しておきましょう植え付け1週間前には元肥を混ぜ込みます。これで土壌の準備は完了です。

STEP1:種まき

キャベツは畑に直接種をまくことも可能ですが、育苗ポットなどに種をまき、事前に苗を育ててから畑に植え替えた方が、失敗が少なくなります。

育苗ポットを使う時は、土に直径約3cm、深さ1cm程度の穴をつくり、3~4粒の種を、種同士が重ならないように注意しながらまき、軽く土をかぶせます。

セルトレイ(小さめの穴が連結した育苗トレイ)を使う時は、1か所につき、種を1~2粒まき、軽く土をかぶせておきます。

種は3~5日で発芽するので、1か所につき苗が1本になるよう間引きします。セルトレイの苗は、本葉が4~5枚程度になったら育苗ポットに植え替えたほうがいいでしょう。

夏に種をまいた場合は苗の本葉が5~6枚になったら、秋や春にまいた場合は7~8枚になったら、プランターや畑に植え付けます。

STEP2-A:植え付け(プランターに植え付ける場合)

苗をプランターに植え付けるなら、土をプランターの7 分目程度まで入れ、苗と苗の間が30~45cm程度になるように植えていきます。

苗同士の距離が狭すぎると大きく育たなくなることもあるので、十分な間隔を開けることを意識してください。

苗をポットから出し、根と土が一体化した根鉢の部分を崩さないようにしつつ、浅めに植えるのがポイントです。葉の部分が土に覆われないように注意しつつ、土壌をならして整えます。

STEP2-B:植え付け(畑に植え付ける場合)

苗を植え付ける畑に畝を作ります。高さ 10cm、幅 50~60cm 程度のサイズの畝が最適です。畝ができたら、プランターへの植え付けと同様に、苗と苗の間が30~45cm程度になるように植えていきます。

STEP3:水やり

前述の通り、キャベツは過湿を嫌う野菜ですので、水やりは注意深く行う必要があります。発芽するまでは、土の表面が乾燥しないよう注意します。

プランターや畑に苗を植えつけたら、たっぷりと水やりをし、その後は、土壌表面が乾いたタイミングを見計らって水を与えます。

水やりは基本的に、朝行うようにします。植え付け前に育苗ポットごと水に浸けておき、たっぷり水を与えておく方法もあります。その場合は、植え付けの2日後から水やりのルーティンをスタートさせましょう。

キャベツの葉が球状にまとまり始める結球期には、水の量を控えめに。この時期に水を与え過ぎると、うまく球状にならず、味も落ちる可能性があります。

STEP4:収穫

キャベツはその収穫過程で徐々に葉を大きく広げていき、植え付けから10週間程度で球状になっていきます。結球したキャベツの表面を手で押して、球が固く締まっているようなら、収穫のタイミングです。

収穫の際は、結球全体を手で押し出すようにして傾け、株元に包丁を入れ、芯を切ります。
収穫が遅れると球が割れてしまうので、程よく固く結球した時期を見逃さないようにしましょう。

収穫したキャベツを使って料理をつくってみよう!

さて、手塩にかけて育てたキャベツを調理する時がやって来ました。ご存じの通り、キャベツを使った料理のバリエーションは実に豊富。

メインの食材としても、付け合わせとしても、おつまみとしても存在感を発揮するキャベツの調理法を、いくつかご紹介します。

キャベツと塩昆布の和え物

居酒屋の人気おつまみでもある「キャベツと塩昆布の和え物」は、材料を混ぜ合わせるだけのカンタン調理。お酒のお供にはもちろん、サラダ感覚でも食べられるのが嬉しいところです。

1.キャベツはひと口大のざく切りにします。
2.ボウルなどの容器に切ったキャベツ、塩昆布、ごま油を入れてよく混ぜます。
3.器に盛ったら最後に白ごまをふって完成

キャベツのシャキッとした歯ごたえと、塩昆布&ごま油の風味がベストマッチ。野菜が苦手なお子さんにもオススメできるシンプルで美味しいメニューです。

回鍋肉

中華の人気定番メニューと言えば、野菜たっぷりの「回鍋肉」。ピリ辛で濃厚なタレがキャベツや豚肉と絡み合い、ごはんが止めどなく進んでしまう人気のひと皿です。

1.キャベツはザク切り、ねぎは斜め薄切りに。ピーマンは種を取ってお好みの大きさにカット。豚肉はひと口大に切っておきます。

2.ごま油大さじ1を熱したフライパンで、まずキャベツとピーマンを炒め、油がまわったら別皿に取り出しておきます。

3.同じフライパンにごま油少々をプラスし、豚肉を炒めます。色が変わったら酒をふり、チューブにんにくを2cmほど、甜面醤を大さじ1、豆板醤を小さじ1加え、全体を馴染ませます

4.最後にねぎを加えて炒め、別皿のキャベツとピーマンを戻し、しょう油で味を整えます

甜面醤のコクのある独特な味わいが、野菜と肉の旨味をまとめあげる秘訣。キャベツをはじめとする野菜をおいしく、しかも大量に食べられるメニューでもあります。

種から結球まで楽しもう!家庭菜園にぴったりのキャベツ栽培

キャベツを種から育て、大きく結球していく様子を間近で見守る。そこには、家庭菜園の醍醐味が詰まっているような気がします。

育て上げたキャベツを使って、多彩な料理を作る。栄養いっぱいのキャベツを毎日食べて、心も体も健康になる。まさにいいことづくめではないでしょうか。

プランターを使ったベランダ菜園でも育てられるキャベツの栽培に、ぜひトライしてみてください!

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溝口 敏正

フリーランスライター。趣味はハーブの栽培。

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