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【島津アナの挑戦】歴史ある棚田を舞台にゼロからの米作り!

メ~テレ(名古屋テレビ)の島津咲苗アナウンサーが、岐阜県恵那市の美しい棚田で米作りに挑戦!約半年間続く奮闘に、TSUCHILL編集部が密着します。

「美味しいお米を作って、おにぎりを作る!」という目標を掲げ、初めての本格的な米作りに臨む島津アナ。トラクターを駆り、鍬を振るう、その働きぶりは必見です。はたして、作業の顛末は!?

最終目標は「美味しいおにぎりを作ること!」

今回、TSUCHILLスタッフが取材に駆けつけたのは、岐阜県の山間部にある自然豊かなエリア。メ~テレ(名古屋テレビ)島津咲苗アナウンサーが、「米作りに挑戦する!」という情報を聞きつけ、その現場へとやってきました。

春の日差しの中、山の斜面に階段状に連なる「棚田」と呼ばれる独特な形状の水田で、これからまさに、島津アナの挑戦が始まろうとしています。

テレビ番組の企画を通じて農家の人々と接することが多く、プライベートでは「ボタニーペインティング」という蓮や、菩提樹の葉に着色を施すアートを楽しんでいる”自然派”の島津アナは、木々に囲まれた棚田で体験する、本格的な農作業に興味津々のご様子。

島津アナは、これからおよそ半年をかけて、米作りのプロセスを学びながら、実際に米を育てていくそうです。

今回の米作りの舞台となるのは、岐阜県恵那市の山あいに広がる「坂折棚田」。約400年の歴史を持ち、「日本の棚田百選」にも選ばれている棚田は、周囲を取り囲む緑豊かな山々と一体となり、思わず息をのむ素晴らしい絶景を作り上げています。

なにより目をひくのは、田んぼの1枚1枚を囲うように積み上げられた無骨な石垣の存在。

周囲の山から採れる石や岩を丁寧に積み上げたこの石垣には、名古屋城の石垣を築いた職人の技術が用いられているとのこと。

そんな歴史ある棚田で始まる米作り。数々の難関が待ち受けていることは間違いありません。

まずは、島津アナの意気込みを聞いてみましょう。

「おいしいお米をたくさん作って、秋に開催される『ドデ祭』で、おにぎりを振る舞うのが目標です!がんばります!」(島津アナ)

普段から、毎朝おにぎりを食べるという“米派”の島津アナ。米作りを究めることに並々ならぬ意欲を見せています。

最初の作業は土起こし。人生初のトラクターで快走!?

このために用意した米作り用の作業着に身を固め、準備万端の島津アナの前にさっそうと登場したのは、今回の米作りの“師匠”となってくださる、恵那市坂折棚田保存会の柘植豊生さん。

この地で生まれ育ち、棚田のある美しい風景を後世に伝える活動も行っている米農家の方です。

「お米作りで一番大切なことは?」という島津アナからの問いに、柘植さんは「情熱ですね!」と即答!米作りへの熱い情熱を抱えた師弟コンビは、さっそく田んぼに向かい、最初の作業を始めます。

「去年の秋、稲刈りが終わった田んぼを掘り起こし、肥料を入れた状態で半年寝かせておきました。春になったらその田んぼを改めて掘り起こし、たっぷりと空気を入れてあげる。水を浸透しやすくするという目的もあります」(柘植さん)

そう。今回、島津アナがこなす“ミッション”は、「土起こし」。読んで字のごとく、畑の土を掘り起こしていく作業です。

かつては鍬一本で、あるいは、馬や牛を使って土を耕していた時代もあったそうですが、現在の米作りで活躍するのはトラクター。

「このトラクターで田んぼの隅々まで周回し、表面から10cmほどの深さまで掘り起こします。田んぼの端の部分など、トラクターが入りにくいところは、鍬を使って仕上げましょう」(柘植さん)

と、いうことは、島津アナはまずトラクターに乗って田んぼを駆けることになりますね?

「大丈夫。カンタンですから

と柘植さんは笑顔で操作方法を教えてくれます。

「これがシフトレバー。こっちがクラッチです」
「ク、クラッチって何ですか?」

初めて運転するトラクターに不安を隠せない島津アナ。つい最近までペーパードライバーだったという島津アナですが、おいしい米を作るために尻込みしてはいられません。

柘植さんが見せてくれたお手本を参考に、果敢にトラクターの運転にトライします。

先に柘植さんが耕した田んぼの縁の部分に沿って、島津アナがゆっくりとトラクターを動かしていきます。

今回、米を育てる田んぼは、きれいな長方形ではなく、広いところと狭いところのあるやや複雑な形状。繊細なハンドルさばきが要求されます。

「普段の運転は慎重派なので、それがいい方向に転べば……」(島津アナ)

想像以上の振動に、重たいハンドル。最初は、おっかなびっくりトラクターを進めていた島津アナでしたが、20mほど進んだ段階で、なんとなくコツを掴んできた模様。柘植さんからは、

「いいですよ!耕したところの色が変わっていくのがわかるでしょう?順調です!

と声がかかります。

自分で掘り起こした部分をチェックしながら、着実に進んでいく島津アナ。方向転換が必要なところでも、巧みにバックしながら切り返し、隙間なく耕していきます。

2周目以降はさらに自信をつけ、掘り残しがあればバックしてやり直す…といったこだわりを見せながら、完璧に耕していきます。

島津アナの飲み込みの早さに、柘植さんも思わずOKサイン。「バッチリです!」の評価もいただきました。

必死に鍬を振るって隅々まで耕すと、腕がパンパンに!

田んぼの中をトラクターで何度か周回し、土の掘り起しはひと通り終わりました。全体的に耕され、土の色が濃くなった田んぼに入り、2人で土の状態をチェックします。

「こんなにフカフカになるんですね!」

と、島津アナは驚きを隠せません。しっかりと耕され、空気を含んだ田んぼの土は、踏み込むたびに足がグイグイとめり込むほどソフトな状態になりました。難関のトラクター作業を終えた島津アナは、満足そうな笑顔を見せます。

「人生で初めて味わう達成感がありますね。なんだか、『私の棚田!』っていう愛着が湧いてきました。ここで早くお米を育てたいです!」(島津アナ)

あとはトラクターで耕しきれなかった部分を、手作業で掘り起こしていきます。田んぼの角の部分や、わずかな堀り残しを、鍬を使って耕します。

これが結構な重労働。トラクターの運転よりは簡単ですが、なにしろ体力を使います。

それでも島津アナは、全力でラストスパート。見守る柘植さんも大絶賛のがんばりようで、隅々までしっかりと耕し、土起こしは完了。

島津アナ「腕がパンパンですー!」と悲鳴をあげつつも、見事にやり遂げました。あとは、田んぼの水位を調整するための排水口に土をかぶせて整えて、本日の作業は終了です。

最後に、耕した田んぼに柘植さんが注水。このまま1日ほど放置することで、田んぼは水に満たされ、次のステップへの準備が完了します。

坂折棚田では、近隣の山々の湿地から湧きだす、きれいに澄んだ湧き水を使用しています。透明度の高い水が田んぼを満たすと、水面は磨き上げられた鏡のようになり、棚田の絶景に彩りを添えるそうです。

今日のごほうびは、極上の米で作ったツヤツヤのおにぎり!

米作りの上々なスタートに、島津アナも柘植さんも大満足。田んぼを見渡しながら、これからの作業と、たわわに実った稲穂のイメージに思いを馳せます。

その時、棚田に突然の来訪者が。なんと、柘植さんの農家仲間が、おにぎりを差し入れてくれたのです。

使っているお米は、この棚田で作られた「ミネアサヒ」という品種。山間部の涼しい気候と冷たい水で育つ、美味しい米です。

「ミネアサヒは、炊きたてはもちろん、冷めても美味しいと言われていて、おにぎりにするのに最適なんですよ」(柘植さん)

そんなミネアサヒのおにぎりを存分にいただく島津アナ。

「光沢があって、きれいなお米ですね。塩むすびだから、お米の味が良くわかる!うん、おいしい!ひと粒がしっかりしていて、味が濃いです。おかずがいらないですよ、これ!」(島津アナ)

思わず声が出る美味しさ。柘植さんも嬉しそうです。

ただ、島津アナの米作りは、まだ始まったばかり。後日、水を張った田んぼの土壌をならす「あらかき」「しろかき」という作業が待っています。未知の作業に挑む、島津アナの今後に、要注目です。

農作業を終えた島津アナに、突撃インタビュー!

「秋に開かれる『ドデ祭』で、おいしいおにぎりを提供する!」と決意した島津アナ。熱い思いと意欲に突き動かされている様子が見て取れました。

そんな中、実際に田んぼで体を動かし、トラクターを操り、土起こしをした経験を、どう受け止めているのか。今の気持ちを聞いてみました!

田んぼに入っての農作業、率直な感想を聞かせてください!

とにかく、何もかも新鮮でした!初めてトラクターに乗って、最初は揺れるたびに動揺していたんですけど、だんだんコツを掴めて楽しくなりましたね。

棚田の絶景の中、楽しそうに作業されているように見えましたが、実際どうでしたか?

環境が最高ですよね!今も鳥のさえずりが聞こえていますし、桜の木もあって、空も広くて……心と体が浄化されていくような気分になっています。

仕事柄、日々情報を追いかけて、気を張っている状態で過ごしているので、そういうものから解放されて、自然体の時間を過ごせたような気がします。

一番楽しかったのはどんな所でしたか?

やっぱり、自分が通った道が、どんどん耕されていく感覚ですね。最初、「田んぼ一面を耕すなんて気が遠くなる…」って思ったんですけど、気づいたら「あ、もう、あと少しだ!」ってなって(笑)。

充実感はもちろん感じましたが、これからこの田んぼの景色がどんなふうに変わっていくのかな、っていうことを考えて、ワクワク感も高まりました。

大変だな、と思ったのはどのあたりでしたか?

トラクターは、運転している間ずっと振動が伝わっているので、ゆる~くマラソンしている感覚だなと(笑)。そして、なにより大変だったのは鍬で耕す作業です。

振り上げる時にすごく力がいるんですよね。それに、トラクターで耕した土壌がフカフカなので、踏ん張ると足が沈んでいくんです。これは大変だなあと。

当然腕がパンパンになりましたけど、体幹も鍛えられるんだなって。ちょっとしたトレーニングみたいでした。トラクターがあってよかったですよ。鍬で全部を耕すなんて私には無理です(笑)。昔の人はすごいですよね!

こうやって自然の中で体を動かすのは、昔からお好きだったんですか?

そうですね。私は滋賀県の出身なんですが、小学校の頃から身近に自然がありましたし、ツクシやノビル、よもぎなんかを採ったこともありました。

趣味でボタニーペインティングをされているそうですが、もともと自然と触れ合うことや、土いじりに興味をお持ちだったんですか?

はい。自然の中にいると、「無」になれるんです。自分を緩められるという感覚ですね。とても貴重な時間だと思っています。

番組内では、今日のような農作業を何度か経験されていると思いますが、そういう経験が、生活や考え方に影響を与えている部分ってありますか?

以前はスーパーで野菜を買う時、「できるだけ安いもの」を探すことが多かったんですね。ただ、農家の方とお話をしたり、農作業を体験したりしていくうちに、(値段ではなく)産地を気にするようになりました。「愛知県産のレンコンだ!」とか。

それと、作っている方の「顔が見える」という点も気にするようになりましたね。金額ではなく、質を見るようになったということです。

もちろん、丹精込めて作られたものは値が張ることがありますけど、そのぶん質が高くて、栄養が豊富だったりしますよね。

これから米作りをしていくうえで、作業するための服装のイメージはありますか?

どうせなら、テンションの上がる服で作業したいと思ってます(笑)。普段あまり着る機会はないけど、農作業で着るならOK、みたいなカワイイ服もありますもんね。

今日着ている服もスタッフと一緒に選んできたんですけど、メチャクチャ気に入ってます。ルンルンで着てきました(笑)。着こなしにもこだわっていければな、と思っています

まだまだ米作りは始まったばかりですが、これから学んでいきたいことはありますか?

正直、お米作りの細かい工程をまだ把握しきれていないので、まずは「何月に何をするのか」「今、何をするべきか」を知っていくのが第一ですね。そのうえで、どんな工夫があるのかを学びたいと思っています。

特に、気候変動の影響で、これまで通りにはいかなくなっている部分や、今の気候に沿って工夫を凝らしている部分もあると思うので、その辺も深く知りたいです。あと、美味しいお米はどうやったらできるのか、ということも!

最後にあらためて、今後の意気込みと目標をお願します。

田んぼ一面を耕したことで「ここが私の田んぼになった!」と感じてるんです。だからこそ、本当に愛情を持ってお米を育てなくちゃ、と思っています。そして秋には、みなさんに美味しいお米を届けられるようにがんばります!

島津アナを待ち受ける、次の作業にも乞うご期待!

晴天に恵まれた坂折棚田で、島津アナの米作りは順調に滑り出しました。はたして、これからどんな作業が待っているのか。

そして、最終的に美味しいお米を収穫することはできるのか。自然を愛し、農作業と土いじりを愛する島津アナの挑戦は続きます!

島津アナの奮闘の模様は、メ~テレ(名古屋テレビ)朝のニュース情報番組「ドデスカ!」内のコーナー企画、『旬感めし~島津の米~』でチェックできます。こちらもお楽しみに!


農作業の魅力についてもっと知りたいなら、こちらの記事もチェック!

溝口 敏正

フリーランスライター。趣味はハーブの栽培。

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