ミニトマトを無限に増やす!脇芽挿し木で苗を増やす裏ワザ
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家庭菜園のミニトマトをもっとたくさん収穫したい方へ。脇芽を使って挿し木をすれば、ひとつの苗から簡単に新しい苗が増やせるって知っていましたか?今回は、挿し木をするのに最適な時期や脇芽の見分け方、挿し木以外の増やし方との比較、病害虫対策まで詳しく解説。さらに剪定や誘引のテクニックで収穫量を最大化するコツを紹介します。
脇芽挿し木でミニトマトを無限に増やす!

ミニトマトを育てていると、茎の葉の付け根からちょこんと出てくる小さな芽があります。これは「脇芽」と呼ばれ、普段は間引かれてしまうことも多いのですが、実は挿し木にすると新しい苗として育てることができるんです。
脇芽を活用すれば、1本の苗からどんどん苗を増やすことができ、収穫量をアップさせることが可能なんですよ。

挿し木にぴったりの時期は、初夏前後(5〜6月頃)。元気な緑色の脇芽を選ぶと、根が出やすく育てやすいです。
逆に、下の方の古い芽や黄色っぽい弱々しい芽は避けましょう。切るときは清潔なハサミで。茎を斜めにカットすると水や栄養を吸いやすく、根が出やすくなります。
まずはこの基本を押さえるだけで、挿し木に挑戦する準備はバッチリです。次は、実際の挿し木の手順と成功率を上げるコツを見ていきましょう。
挿し木の手順と成功率を上げるコツ

脇芽を使った挿し木は、ちょっとしたコツを押さえるだけでぐっと成功率が上がります。
まず、脇芽を切り取るときは、分岐点から5〜8cmほど成長している芽を選びます。分岐点から切り取ったら下の葉は取り除いて、茎の一部だけを土に挿すのがポイントです。こうすることで、水分の蒸発を防ぎ、根が出やすくなります。
土は水はけのよい培養土やバーミキュライトを使うと安心です。挿したら軽く水をやり、直射日光を避けた明るい場所に置きましょう。乾燥しすぎないように霧吹きで葉に水をかけると、元気に根が伸びやすくなります。

成功率をさらに高めたいなら、発根促進剤を使うのもおすすめです。また、小さな芽でも、茎の下部を少し切り戻して土に触れる面を増やすと、より根が出やすくなります。
さらに、挿し木後は一気に肥料を与えず、最初の2週間は水やりだけで育て、根がしっかり出てから追肥を開始すると苗が安定します。
挿し木以外の増やし方と脇芽挿し木との違い

ミニトマトを増やす方法はほかにもあり、代表的なのが種まきと接ぎ木です。
種まき
苗を一から育てる方法です。自分の好きな品種を選んで増やせるのが魅力ですが、発芽から収穫まで時間がかかります。一度にたくさんの苗を増やしたい場合、やや手間と手間がかかる点はデメリットです。
接ぎ木
耐病性や成長力に優れた台木に、好みの品種を接ぐ方法です。強健な苗を作れるため、病害虫に強く収量も安定します。ただし、技術が必要で材料も揃える必要があり、手軽とは言えない方法です。
今回ご紹介した脇芽挿し木は、手軽さと早さが最大の魅力。既に育った株から脇芽を使うために苗作りにかかる時間が短く、少ない手間で収穫可能な苗を増やすことができます。
初心者の方でも成功率が高く、家庭菜園で手軽に苗を増やしたい方には特におすすめです。
挿し木苗の管理と病害虫対策

挿し木をした脇芽から小さな葉や芽が顔を出したら、根がしっかりと出て苗として安定してきたサインです。でも、まだ小さくてデリケートな状態なので、水やりや日当たりの管理は優しくしてあげましょう。
✔水やりのポイント
土の表面が乾いたらたっぷりと与えますが、常に湿りすぎないよう注意してください。水はけの良い土を使うと、根腐れのリスクを抑えられます。
✔光と温度の管理
直射日光の強い時間帯は避け、明るい日陰で育てるのがおすすめです。気温が低い朝晩は、必要に応じてビニールや簡易温室で保温してあげると安心です。

✔追肥と栄養補給
根が安定して苗としてしっかりしてきたら、薄めの液体肥料で追肥を行います。急に肥料を与えると茎や葉が傷むことがあるので、少量ずつ様子を見ながら与えるのがコツです。
✔病害虫の予防
小さな苗はアブラムシやハダニなどの被害を受けやすいので、葉の裏や茎の付け根をこまめにチェックしましょう。被害を見つけたら、手で取り除くか、家庭菜園用の安全な防除剤を使って早めに対処します。
収穫量を最大化する栽培テクニック

ちょっとした工夫で株の力を引き出してあげると、甘くて大きな実を次々と楽しめるようになりますよ。ここでは、家庭菜園で実践できる基本の栽培テクニックをご紹介します。
剪定の基本と脇芽の整理
ミニトマトは放っておくと枝葉がどんどん茂り、栄養が分散してしまいます。そこで大切なのが「剪定」。脇芽を残すと枝が増えすぎてしまい、実が小さくなりがちです。
挿し木に使わない脇芽は早めに摘み取って、株のエネルギーを果実に集中させましょう。背丈が高くなりすぎたら、先端を摘心して樹形を整えるのも効果的です。
誘引で茎をまっすぐ育てる

茎や枝が倒れたり絡まったりすると、日当たりや風通しが悪くなって病気の原因に。そこで支柱やひもを使って茎をまっすぐ誘引します。等間隔で支柱に軽く結ぶだけで株全体が安定し、果実も太陽の光をたっぷり浴びられます。見た目もすっきりして管理がぐんと楽になりますよ。
支柱やネットの活用

家庭菜園では、支柱を1本立てる「一本仕立て」が一般的ですが、もしスペースがあればネットや合掌式の支柱を活用して、複数本を仕立てるのがおすすめです。しっかり支えてあげることで果実が重くなっても折れにくく、安定して収穫が続けられます。
脇芽から始まる、わが家の無限ミニトマト畑

ミニトマトの脇芽を挿し木にして増やす方法は、特別な道具も大きな手間もいりません。ほんの少しの工夫で、1株から次々に苗を作り、家庭菜園の楽しみを広げられるのが魅力です。
「もっと収穫したい」「家族でミニトマトをたっぷり楽しみたい」そんな気持ちに応えてくれるのが、この脇芽挿し木の裏ワザ。成功すれば、庭やベランダがまるで小さなトマト農園のようになりますよ。

さらに、水耕栽培でおしゃれに楽しむ方法や、収穫したミニトマトで手作りケチャップを作る方法など、広がり方は自由自在。自分だけの家庭菜園ライフを、ぜひ一歩踏み出してみてください。
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