野草を育てる!?野生のネギ「ノビル」のおいしい育て方・食し方
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春に旬を迎えると言われている「ノビル」。ニラやネギのような見た目をしていて、独特な香りや小さな球根が特徴の野草です。野原や土手、公園などに生えている多年草で、見かけたことがある方も多いかと思います。
食用としても楽しめるノビルは自宅でも育てられるので、家庭菜園を始めたい方にぴったりです。この記事ではノビルの育て方から注意点、栽培後の楽しみ方などを紹介します。
ノビルってどんな植物?

ノビルは、ヒガンバナ科ネギ属に分類される多年草です。ネギやニラのような見た目をしていて、ピリッとした独特な香りが特徴です。根には、玉ねぎのような小さな白い球根がついています。こちらは葉と一緒に食べられますよ。
野草なため、スーパーで取り扱われることは少なく、日当たりのいい野原や土手、公園などに生えていることが多いです。植え付けは9月下旬〜10月上旬頃で、開花は4月〜5月頃。開花すると先端部分に白っぽい小花が咲きます。
ノビルは自宅でも育てられ、収穫した後は食用として活用できます。洗った球根を味噌や醤油につけたり、天ぷらにして食べたりするのがおすすめです。
ノビルを育てるメリット

ネギやニラに近い見た目、味わいをしているノビルを自宅で育てると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
【メリット1】繁殖力が強く節約につながる
ノビルを自宅で育てると節約につながります。手軽に育てられるノビルは繁殖力が高く、どんどん株を増やしていく特徴があります。野菜が高騰している今、ネギやニラなどの薬味を頻繁に購入するのを躊躇してしまう方もいるかもしれません。簡単に育てられ増やせるノビルは、料理にも活用できるため、薬味や野菜を購入する頻度を減らせるかもしれません。結果的に、食費の節約につながっていくと考えられます。
【メリット2】食欲増進・疲労回復に役立つ
ノビルは食欲を増進させるほか、疲労回復などに効果があると言われています。ノビルの独特なニオイには硫化アリルが含まれており、この成分には食欲を増進させる働きがあるそうです。他にもビタミンA、ビタミンC、食物繊維なども豊富で、健康や美容に嬉しい栄養素が含まれています。ネギやニラと同じように活用できるので、食事にも取り入れやすいです。
ノビルの育て方

ここからは、ノビルの育て方を具体的に紹介します。畑でも育てられるノビルですが、初心者の方はプランターで育てるのがおすすめです。
ノビルを入手する方法
ノビルは野原や土手、公園などに自生しているため、野生のものを根から掘り起こして入手する方法があります。日当たりの良い場所を中心に探してみましょう。
見つけたら丁寧に掘り起こし、根の部分も含めて採取してください。なお、野生から採取する場合は、掘り起こしても問題ないノビルなのか、土地の管理者に確認してから行ってください。
近所にノビルが生えていない場合は、野菜の直売店やネットショップなどから苗を購入する方法があります。初心者の場合はある程度育った苗を使って栽培すると失敗しにくいです。
ノビル栽培に必要なもの
ノビルを育てるために必要なものは以下の通りです。
・ノビルの苗
・プランター
・培養土
・鉢底石、鉢底ネット
・備品(スコップ、軍手、ジョウロ)
基本的にノビルは日当たりや水はけが良い環境で育てるのがおすすめです。とはいえ、繁殖力が強い野草ではあるので、多少日陰がある場所でも育てられます。
初めてノビルを育てる方は、まずは庭ではなくプランター栽培から始めてみましょう。ベランダでも育てられるので一人暮らしの方もチャレンジしやすいですよ。
ちなみにノビルは繁殖力が強いからこそ、庭で育てるとどんどん広がってしまう恐れがあります。そのため最初は小さく栽培するところから始めるといいでしょう。
球根の植え付け

まずはプランターの底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を入れます。鉢底ネットと鉢底石は土が流れ出にくくなったり、害虫の侵入を防いだりする役割があるため、必ず入れるようにしてください。その後、培養土を入れていきましょう。
準備ができたら、ノビルを植えていきます。土を5〜10cmほど掘り、白い球根の部分を下にして入れ、土を被せてください。
水やり

植え付けができたら水やりをします。直後はたっぷりと、あとは土の表面が乾いたタイミングで水をやります。
水をあげすぎると根腐れを起こしてしまうため、与えすぎないように注意してください。プランターは日当たりが良く、水はけが良い場所に置きましょう。
ノビルを収穫する

ノビルは1年中収穫可能ではありますが、旬と呼ばれる4月〜5月頃が料理に特におすすめと言われています。葉の色が緑色で濃く、茎が柔らかい状態のノビルがちょうどいい収穫タイミングです。
収穫する際はスコップを使って土を掘ります。ノビルは引っ張るのではなく優しく球根ごと取りましょう。収穫したノビルは、洗ってそのまま食べたり、刻んで料理に入れたりとさまざまなアレンジができます。
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ノビルを増やすコツ
ノビルは種ではなく「分球」をして増えていきます。分球とは球根植物の繁殖方法の一つです。種類によってやり方に差はありますが、収穫時期が終わったタイミングで、親球の横に新しくできた子球を切り離して植え替えます。
球根全体は傷つかないように、優しく作業をしましょう。植え替えができたら水をたっぷりあげて、日当たりのいい場所にプランターを置いてください。植え替えをすることで、長くノビルが楽しめますよ。
ノビル栽培で失敗しないポイント

初心者でも育てやすいノビルですが、栽培する際に注意すべきポイントがあります。ここからは失敗しないためのポイントを2つ紹介します。
有毒性のある植物と間違えないこと
野生のノビルを採取して育てる場合、有毒性がある植物と間違えないようにしましょう。ノビルが生息する場所には、スイセンやタマスダレなどの球根を持つ植物が野生化して生えている可能性があります。
スイセンやタマスダレはどちらも毒性があり誤って食べてしまうと命に関わる危険があります。必ずニオイや葉、球根の形などからノビルであるかどうかを確認するようにしてください。
見分けが難しい場合は採取をやめましょう。野生のノビルではなく、野菜の直売店やネットショップなどを活用して苗を購入するようにしてください。
繁殖し広がりすぎないように気をつける
繁殖力が強いノビルだからこそ、広がりすぎないように気をつけましょう。プランターで育てている場合、容器から溢れていないか、水はけや風通しが悪くなっていないか確認してください。
増えた場合は植え替えて、根腐れが起きないように栽培環境を良くしてくださいね。庭で地植えしている場合は、繁殖しすぎてしまうと他の植物の育成を邪魔してしまう可能性があります。
範囲が広がりそうなら、スコップで土を掘り起こしてノビルを球根ごと取りましょう。収穫期に向けて、日頃からこまめにノビルを観察し、繁殖しすぎていないかチェックしてください。
ノビルのおいしい食べ方を紹介!おすすめレシピは?

収穫したノビルは、ぜひさまざまなアレンジで味わってみましょう。ここではおいしい食べ方と簡単なレシピを紹介します。
【レシピ1】ノビルを酢味噌につけて食べる

まずはシンプルにノビルを酢味噌につけて食べるアレンジです。材料は大きく2つ。簡単なので手軽に作れますよ。
〈材料〉
・ノビル
・酢味噌
〈作り方〉
1:ノビルをよく洗い、球根部分にある薄皮を剥く
2:球根と葉の部分を切り分けて、球根部分を熱湯で30秒〜1分ほど茹でる
3:茹で終わったら冷水にさらし粗熱をとる
4:水気を切り、酢味噌につけて食べる
ノビルはそのまま食べると辛味があるので、それを和らげるために熱湯で茹でるのがおすすめです。茹で時間は目安なので、お好みの辛さになるように調整してください。歯ごたえがほしい方は茹でずに生のままでもOK!
ほどよい辛さのノビルと、酢味噌の相性が抜群な一品。おつまみ感覚で楽しめますよ。酢味噌は市販のものを活用したり、お酢、味噌、砂糖を混ぜ合わせても作れます。このほか、お好みの調味料をつけながら味わってみてください。
【レシピ2】ノビルの明太子パスタ

ノビルを使ったパスタアレンジもおすすめです。春らしい味わいが楽しめます。
〈材料〉
・ノビル
・明太子
・お好みのパスタ
・オリーブオイル
・バター
〈作り方〉
1:ノビルをよく洗い、球根部分にある薄皮を剥く
2:ノビルをお好みの大きさにカットする
3:フライパンでノビルを炒めて火が通ったら、茹でたパスタを入れて和える
4:明太子とバターを加えてよく和えたら出来上がり
ノビルの風味が良いアクセントになったパスタです。ノビルの辛味が気になる方は、事前に茹でるといいでしょう。今回は明太子を使用していますが、具材はお好みでアレンジできますよ。春野菜を追加したり、ベーコンやソーセージなどを入れたりして旨みを出すのもおすすめです。
【レシピ3】簡単!ノビルの和え物

茹でたノビルにお好みの野菜や調味料を足して、簡単な和え物にして楽しむのもおいしいです。
〈材料〉
・ノビル
・にんじん(きゅうりや豆苗などお好みで)
・塩昆布
・ごま油
〈作り方〉
1:ノビルをよく洗い、球根部分にある薄皮を剥く
2:お好みの大きさにカットし、熱湯で30秒〜1分ほど茹でる
3:ノビル、千切りにしたにんじん、塩昆布、ごま油を和えてしんなりするまで時間を置いたら出来上がり
塩昆布やごま油のコクが効いた、やみつきになる和え物です。ノビルのほど良い辛味でやみつきになりますよ。野菜は季節に合わせて自由に追加してください。お酒ともよく合います。
このほか、ノビルは天ぷらにしても美味!細かくカットして薬味としても使用できます。豆腐にのせたり、餃子の具材に入れたりするのもおいしいですよ。幅広くアレンジできるノビルをぜひ楽しんでみてください!
野草を育てる楽しさを実感しよう!

ノビルの育て方について紹介しました。野草であるノビルはスーパーで販売しているような野菜とはまた違った風味が楽しめます。
「どのように食べたらいいのか分からない」と思うこともあるかもしれませんが、ネギやニラと同じようにさまざまな料理に活用しやすいですよ。
プランターでも栽培できるので、都内住みの方でも小さなスペースから始められます。家庭菜園に興味がある方や、食卓がマンネリ化気味の方は、ぜひノビルを育ててみませんか?
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