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香りと辛さを自在に楽しむ!家庭菜園の唐辛子で作る自家製スパイス

家庭菜園で収穫した唐辛子は、楽しみ方がたくさん。自家製一味や七味、ラー油を手作りすると、市販品では味わえない香りと辛さを生み出せます。今回は収穫した唐辛子の下処理から乾燥、自家製スパイスレシピまで、幅広く紹介します。

家庭菜園の唐辛子をもっと楽しむ!自家製スパイスの魅力

唐辛子は、料理に香りや辛味を加えて味わいをぐっと引き立ててくれるスパイスの代表です。

家庭菜園で収穫した唐辛子は、収穫してすぐに使えるため鮮度が高く香りも豊か。市販のものとはまた違った風味を楽しめます。

その新鮮さを活かすためにも、長く楽しめるように保存し、自分だけのスパイス作りに役立てたいですよね。

今回は、唐辛子の下処理や洗い方、乾燥による長期保存の方法、さらに一味・七味や自家製ラー油など、スパイスへのアレンジまで詳しくお伝えします。

保存容器選びのコツやカビ防止のポイントも解説するので、唐辛子を余すことなく使い切りたい方はぜひ参考にしてみてください。

下処理では水分を残さないことがカビ防止の第一歩

収穫したばかりの唐辛子には土やほこりが付いているため、まずは流水でやさしく洗いましょう。

皮にダメージを与えると傷みやすくなるので、ゴシゴシこすらずに手でやさしく汚れを落とすのがポイントです。

洗ったあとは、水分をしっかり拭き取りましょう。キッチンペーパーで表面を押さえるように水気を取り、風通しの良い場所で少し乾かすと、カビの発生を防ぎやすくなります。

また、ヘタや種を残すか取り除くかで、仕上がりの辛味や香りが変わります。

✓ヘタや種を残す:辛味が強く、風味が濃厚。ラー油や丸ごと乾燥向き。
✓取り除く:雑味が少なく、すっきりとした辛さ。一味や七味用におすすめ。

下処理の段階で「どう使うか」をイメージしておくと、乾燥や保存、スパイス作りがスムーズになりますよ。

唐辛子の乾燥方法いろいろ!天日干し・室内干し・ドライヤー・オーブンで長期保存

唐辛子を長期保存するためには、水分をしっかり飛ばす「乾燥」の工程が重要。乾燥方法によって仕上がりの風味や香りも変わるので、好みに合わせて選んでみてください。

天日干し風通しの良い場所で数日〜1週間直射日光に当てる。枝から外すと均一に乾燥できる。雨に注意。
◯:道具いらずで簡単
△:湿気や天候に左右されやすい
風通しの良い室内干し  直射日光が当たらない場所で、数週間〜1か月網やネットに広げて乾かす。
湿気に注意、扇風機を併用すると◎
◯:雨の日でもできる
△:乾燥に時間がかかる/カビに注意
フードドライヤー50〜60℃で数時間。温度管理が簡単で失敗しにくい。
◯:短時間で失敗しにくい
△:機材が必要/電気代がかかる
オーブン乾燥予熱なし・最低温度(約100℃)で1時間 → 以降30分ごとに確認。扉を少し開けて湿気を逃がす。
◯:家庭用オーブンで手軽にできる
△:焦げやすいので温度管理に注意

乾燥の目安は、唐辛子がパリッと折れるくらいになればOK。乾燥が不十分だと保存中にカビが発生する原因になるので、手で触って確認することが大切です。

乾燥唐辛子を使って自家製スパイスに。楽しいアレンジ方法

乾燥させた唐辛子は、そのまま使うだけでなく、自分好みのスパイスにアレンジすることができます。

一味唐辛子

乾燥唐辛子をすり鉢やミルで粉砕するだけで完成します。粒の大きさで辛さや食感が変わるので、料理に合わせて調整しましょう。

例えば、ラーメンや炒め物には細かく粉砕、鍋や漬物には粗めにすると香りと食感を楽しめますよ。

七味唐辛子

基本の乾燥唐辛子に加えて、以下の材料をブレンドすると香り豊かに仕上がります。

 山椒:さわやかな辛味と香りをプラス
 白ごま・黒ごま:香ばしさとコクを加える
 陳皮(乾燥みかんの皮):柑橘系の香りで味を引き締める
 青のりやけしの実:香りのアクセントや見た目の彩りに

配合比率はお好みで調整可能ですが、唐辛子7割、その他材料3割程度がバランスよく仕上がります。

自家製ラー油

乾燥唐辛子やスパイスを油でじっくり炒めることで、食欲をそそる刺激的な香りと辛味のある美味しいラー油が完成します。

今回は友人たちにも好評の私のオリジナルレシピを紹介します。何にかけても美味しいので、やみつきになりますよ!

【材料】 ※作りやすい分量で記載しています。大量にできあがるのでおすそ分け推奨です。
 サラダ油:250g
 米油:250g
 にんにく:45g
 しょうが:20g
 ホワジャオ:小さじ2
 八角:2個
 カシューナッツ:10g
 乾燥唐辛子:30g(生唐辛子でもOK、その場合は60g)
 ごま(白でも黒でも):20g
 鰹節:10g

【作り方】
1.にんにく、しょうが、カシューナッツをお好みの粗さにみじん切り、唐辛子は輪切りにします。唐辛子の種も使いたいので捨てないように注意してください。八角はそのままでも良いですが、手で2〜3等分に割ると香りが出やすくなります。

2.フライパンにサラダ油と米油、にんにく、しょうがを入れてから火をつけます。すぐに焦げてしまうので、火加減は最後まで超弱火で進めていきます。

3.にんにくとしょうががカリッとしてくるまで、15分ほど木べらで混ぜながら熱を加えます。

4.ホワジャオ、八角、カシューナッツ、唐辛子(種ごと)、白ごまを加えます。

5.さらに15〜20分ほど熱を加えて、細かい泡が落ち着いてきたら火からおろします。

6.粗熱が取れたところで鰹節を加え、なじませたら出来上がりです。

乾燥唐辛子を長持ちさせる保存容器の選び方とカビ防止のコツ

乾燥唐辛子や自家製スパイスは、保存方法次第で長もち度が大きく変わります。ポイントは湿気を避けることです。

1.保存容器の選び方

・ガラス瓶や密閉できるプラスチック容器など、空気や湿気を遮断できるものがおすすめです。
・容器は使用前に消毒しておくと、カビのリスクを減らせます。家庭では熱湯消毒(沸騰したお湯を注ぐだけ)で手軽に行う方法が一般的ですが、よりしっかり殺菌したい場合は煮沸消毒(沸騰したお湯で数分間煮る)がおすすめです。

2.保存場所の注意点

・直射日光や高温多湿の場所は避け、風通しの良い涼しい場所で保存しましょう。
・台所のコンロ周りや窓際など、温度変化が大きい場所も避けるのがベターです。

3.使用時の注意

・使うときはスプーンや箸を清潔にして取り出すことで、容器内への湿気や雑菌の混入を防げます。
・長期間保存する場合は、時々風通しの良い場所で空気にさらすと、香りを保ちながらカビの発生を防ぎやすくなります。

これらのポイントを押さえることで、乾燥唐辛子や自家製スパイスの香りを、長く楽しむことができます。

自家製唐辛子スパイスで、料理に香りの“変化球”を

家庭で作るスパイスの魅力は、自分だけの香りや辛さを自由にデザインできること。しかも、唐辛子は1株からたくさん収穫できるので、育てた分だけ一味、七味、ラー油など、いろいろな楽しみ方ができます。

いつもの炒め物や鍋に少量のオリジナルスパイスを加えるだけで、香りが立ち、味わいに深みが出ます。「市販品では出せない香りの変化」を体験できるのは、自家製ならでは。

使い切れなかった唐辛子はブーケにしてお部屋に飾っても素敵ですよ。いろいろな方法で楽しんでみてくださいね!

▶︎ 自作唐辛子を料理に活かすアイデアはこちら

山口 美樹

アロマテラピーアドバイザー/パン教室講師/看護師。観葉植物や苔テラリウム、多肉植物から始まって、家庭菜園でハーブと野菜を育て始めました。収穫したものをどうやって料理しようか考えるのも楽しみのひとつです。

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