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香りを楽しむ!青じその“摘み方”で変わる風味の違いとは?

爽やかな香りとさっぱりした風味を感じられる「青じそ」。薬味としてトッピングに使うのはもちろん、サラダやお肉、ご飯などさまざまな料理に活用できる和ハーブの一つです。初夏〜夏が出荷最盛期と言われていますが、ハウス栽培が普及していることから一年を通して食べられます。さて、香りが醍醐味の青じそは、栽培後に収穫する際の摘み方によって、風味が変わってしまうことをご存知でしょうか?今日は青じその特徴から摘み方のコツ、保存方法やアレンジなどについて紹介します。

青じそとは?

青じそはシソ科に属する和ハーブの一つです。爽やかな香りとさっぱりした風味が楽しめ、薬味をはじめとするさまざまな料理に活用できます。

ミネラル類が多く、特にβ-カロテンとビタミンB2、カルシウムの量は野菜の中でも群を抜いていると言われています。香りの成分「ペリルアルデヒド」には防腐作用があり、傷みやすい夏のお弁当のおかずにも重宝する食材です。

青じそは丈夫で栽培が簡単です。自宅でも育てやすいので、家庭菜園に慣れている方はもちろん、初めてハーブを育ててみたい方にもぴったりですよ。種から育てる場合は4月〜5月、苗を使う場合は4月下旬〜6月頃を目安に植えましょう。少ない株からでも十分に収穫ができるので、コスパよく薬味を楽しみたい方におすすめです。

なお、青じそを「大葉」と呼ぶこともあると思います。大葉は青じその「葉」の部分のことを指しています。しそは「赤じそ」「青じそ」のように、シソ科植物全体の総称のこと。しその葉・芽・実などの他部位を販売するときと区別するために、青じその葉の部分は「大葉」と呼ばれるようになったと言われています。

青じそは“摘み方”で香りが変わる!?

栄養価も高く育てやすい青じそですが、その大きな特徴である「香り」は、収穫する際の摘み方によって変化してしまうことをご存知でしょうか?

爽やかな香りの成分「ペリルアルデヒド」は、葉の裏側にある「腺鱗(せんりん)」という組織に詰まっています。摘み取るときに裏側を触ってしまうと、香りのもととなる粒が壊れてしまい、香りが飛んでしまいます。そのため、摘み取るときは裏側を触らないよう慎重に行うのがコツ!ハサミか手で、葉ではなく茎の部分から丁寧に摘み取るようにしましょう。

たっぷり収穫!青じそ栽培のコツ・摘心タイミング

自宅のプランターでも育てやすい青じそ。せっかく育てるのであれば、シーズン中はたっぷりと味わいたいものです。ここからは香りを楽しみながら、何度も収穫するための栽培ポイントと摘心のタイミングを紹介します。

青じそ栽培のポイント

青じそは種や苗から育てられます。種は気温が20℃を超えたタイミングで撒くため、苗で育てるほうが管理や失敗も少なく楽チンです。プランターを使えばマンションのベランダでも育てられるので、気軽に挑戦できますよ。

青じその苗は葉が濃い緑色でツヤがあり、しおれていないものを選びます。2〜3株あれば多く収穫ができます。家族の人数やプランターの大きさなどを加味して購入数を決めましょう。

プランターに複数の苗を植える場合は、20cm〜30cmほど間隔を空けて植えるようにしてください。穴を掘り、苗を入れたら優しく土を根本まで被せて、水をたっぷりあげます。

日当たりと風通しが良い場所に置いてください。青じそは乾燥に弱いので、土の表面が乾いてきたらたっぷり水をあげます。夏場の水やりは朝と夕方の2回あげると良いでしょう。日光が強すぎる場合は半日陰に置いてください。

青じその摘心タイミング

摘心(てきしん)とは、植物の実や花を大きくするために、茎や枝の先端にある芽を途中で摘み取る作業です。摘心をすることで、わき芽が次々伸びてきて、青じそを多く収穫できます。

青じその摘心は、背丈が30cmほどになったら行いましょう。頂上の葉を切り取ると、切ったところから枝分かれしていき、青じそがたっぷり収穫できるようになります。摘心にちょうどいい背丈になるまで、気にかけながら栽培をしてください。

〈関連記事〉

夏のおつまみは自家製で!プランター栽培で始める”至高の枝豆生活”

摘み取った青じその保存方法

摘心した苗からは青じそが増えていきます。気がつけば「1日で食べきれない!」なんて量が収穫できる日もあるかもしれません。

爽やかな風味を損なわないためにも、基本的には収穫した当日に食べるのが理想的。食べきれない量が収穫できたときは、冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。ポイントを押さえて保存しておくと長く鮮度が保てます。

冷蔵庫で保存する場合

冷蔵庫で保存する場合、瓶かチャック付きの袋を使います。青じそは乾燥に弱いため、収穫後そのままにしておくとすぐにシナシナになってしまいます。なるべく早く保存しておくようにしましょう。

青じそを軽く洗って水気を切り、少量の水を注いだ瓶に軸を下にして入れます。乾燥しないようにフタかラップをします。そのまま冷蔵庫の野菜室に保存すればOK。

2〜3日おきに水を替えてくださいね。なお、葉が水に浸かると傷みやすいので、瓶の中の水はあくまで軸が浸かる少量にしましょう。この方法で10日〜2週間ほど保存できます。

チャック付きの袋で保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーに青じそを包み、袋に入れたら完了です。1週間程度で使い切りましょう。

また、青じそを洗うときは水道水でジャーッと洗うのではなく、ボウルを使うのがおすすめ。ボウルに水を入れて何枚か青じそを持ち、水の中でふり洗いをすると洗いやすいです。

冷凍庫で保存する場合

長めに保存したい場合は冷凍しましょう。洗った後、使いやすいように千切りをしてチャック付きの袋に入れて冷凍庫で保存するだけ。ふんわりと袋に入れておけば冷凍しても使いやすく、豆腐にのせたり、パスタに入れたりするなどサッと料理に活用できます。1か月ほど保存できます。

“漬けて”保存する場合

冷蔵や冷凍以外で保存したい場合は、“漬けて”保存してみましょう。青じそを醤油やごま油、おろしニンニクなどと一緒に漬け込むだけ。使用する調味料にもよりますが、3〜4日を目安に食べ切ってください。シナシナにならずご飯のおともにぴったりなおかずになるので、お好みの調味料で漬けてみては?

こんなアレンジもあり!青じその食べ方

薬味として食べる機会も多い青じそですが、大量に収穫できたときは、下記のようなアレンジもおすすめです。ここからは簡単なアレンジ方法を紹介します。

【アレンジ1】青じそスムージー

〈材料〉
・青じそ
・ヨーグルト(無糖)
・塩、砂糖
・氷
・お好みでりんごやバナナ

〈作り方〉
1:材料をすべてミキサーに入れて、撹拌したら出来上がり

飲みにくさを感じる場合はりんごやバナナなどをお好みで入れてください。塩、砂糖の量は味見をしつつ調整しましょう。ふわっと青じその香りが感じられる、爽やかな一杯です。蒸し暑い日の朝食にも◎。

【アレンジ2】青じそのごま油焼き

〈材料〉
・青じそ
・ごま油
・塩
・ごま

〈作り方〉
1:フライパンにごま油を入れて熱し、青じそを重ならないように並べ、両面がパリッとするまで焼く

2:塩とごまをかける

シンプルながらもパリッとした食感でおつまみにもぴったりな一品。青じその大量消費にもおすすめです。お好みで調味料を変えてもおいしいですよ。

爽やかな香りの「青じそ」を楽しもう♪

青じその摘み方をはじめ、保存方法や活用アレンジについて紹介しました。

普段何気なく食べている青じそですが、摘み方によって爽やかな香りに違いが出てきます。せっかくの香りを無駄にしないためにも、栽培後の摘み取り方を意識してみましょう。

さっぱりとした風味の青じそは、食欲がないときのメニューのアクセントにもなりますよ!

〈関連記事〉

【初めての収穫祭・後編】料理家・桑折敦子と塩山舞が作る、夏野菜料理11品!

田中青紗

ライター/作家。Web媒体を中心に、取材記事やエッセイ、短編小説などを寄稿。食や暮らしにまつわるジャンルが好きです。ベランダでハーブ栽培にも挑戦しています。 ◼︎Instagram:@tanakaasa_life ◼︎note:https://note.com/tanakaasa_life

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