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暮らしに届く、離島の田園風景。「継ぐ米」で味わう農業の未来

島根県海士町のブランド米「継ぐ米」が2025年産新米の先行予約を開始しました。田園の風景と文化を“継ぐ”ことを目的とした取り組みで、収穫や田植えの様子を見守れる仕組みも魅力的です。家庭菜園を愛する方に共感してもらえそうな「継ぐ米」の背景にある物語と、新しい豊かさの形をご紹介します。

海士町の風を食卓へ。島の田んぼと食卓を“つなぐ”お米

澄んだ空気と豊かな自然に抱かれた、島根県隠岐諸島のひとつ、海士町(あまちょう)。この島で、未来への願いを込めて育てられているブランド米「継ぐ米(つぐまい)」の2025年産・新米の先行予約が始まりました。

美味しいお米を届けるだけでなく、島の農業を次世代へと「継いでいく」という強い意志が込められています。

島の田んぼを未来へ「継ぐ」ために

舞台となる海士町は、島根県の日本海に浮かぶ離島・隠岐諸島のひとつ。美しい田園風景が広がるこの島では、年金を頼りに田んぼを守る高齢の農家さんたちが多く、「いつまで続けられるだろう…」という声も少なくありません。

そんな現状を受けて、「継ぐ米」は、“田んぼを未来へ継ぐ”ことを目的に生まれました。運営する株式会社むじょうは、定期購入モデルを採用することで、農家さんの収入が安定する仕組みをつくっています。

また、今後はこの取り組みを農事組合法人に統合し、生産から販売までを地域内で完結できる体制も目指しているそうです。売上がきちんと生産者に届くというのは、大事なポイントですよね。

包装から感じる、温かい思いやりの気持ち

継ぐ米の魅力は、お米そのものだけではありません。箱を開けた瞬間から島のぬくもりが伝わってくるんです。

海士町には、収穫したものを近所で分け合う「お裾分け文化」が今も息づいています。そのやさしさをヒントに、梱包にも工夫がされています。

包装の中には、お米とともに田んぼの写真や手書きのメッセージが同梱。親戚から季節の贈り物が届いたような、温かく嬉しい気持ちになります。

育つ過程を見守る、わくわくの気持ちもお裾分け

「でもこのお米、どんな人が、どんな場所で、どんなふうに育てているんだろう?」そんな疑問に応えてくれるのが、継ぐ米のSNSです。

Instagramやnoteでは、田植えや草取り、収穫など、田んぼの一年の様子がリアルタイムで発信されています。

遠く離れた場所にいながらも、育っていく過程を一緒に見守れるのは、とても安心感がありますよね。

ただの“顔が見える農業”ではなく、“日々の手仕事とその背景にある想いまでが伝わる関係”をつくっているところが、継ぐ米らしさだと感じました。

「縮充(しゅくじゅう)」というやさしい考え方

継ぐ米の背景にあるのが、「縮充(しゅくじゅう)」という考え方。大きくすることや現状を維持することにとらわれず、規模を縮めても中身は豊かに…という、今の時代にとても合った考え方です。

すべての田んぼを守るのではなく、「どこを守って、どこを自然に還すか」という選択をする。その余白があるからこそ、無理なく、心地よく続けられる農業が育まれていくのだと思います。

この「縮充」という考え方は、私たちの家庭菜園のあり方にも通じるものがあるかもしれません。限られたスペースや時間の中で、何をどれだけ育てるかを選び、その過程と収穫を心から楽しむ。

規模の大小ではなく、そこにある充実感こそが大切だという価値観は、日々の暮らしを見つめ直すきっかけを与えてくれます。

現在はキャンセル待ち受付中。追加分の案内あり

2025年秋の新米については、すでに先行予約の上限に達しており、現在はキャンセル待ちを受付中です。

登録しておけば、キャンセルや追加生産が出た際に優先的に案内が届き、送料の特別割引もあるそうです。

お米は5kg、10kg、15kgから選べて、10月以降に精米したてのお米が毎月届く仕組み。申し込みも3分ほどで完了し、会員登録なし・クレジットカード決済OKなのも手軽でうれしいですね。

育てる喜びを、食べる時間にも

野菜を育てるように、稲の成長を見守る。そんな体験が、日々の食卓にそっと彩りを加えてくれます。

家庭菜園好きな方にこそ、この「継ぐ米」の取り組みはぴったり。ぜひ離島の田んぼとつながってみませんか?ひと粒のお米が、暮らしにやさしい風景を届けてくれますよ。

▶公式情報
 継ぐ米 公式サイト
 Instagram(稲の育つ様子はこちらから)
 note(思いを深く知りたい方に)

山口 美樹

アロマテラピーアドバイザー/パン教室講師/看護師。観葉植物や苔テラリウム、多肉植物から始まって、家庭菜園でハーブと野菜を育て始めました。収穫したものをどうやって料理しようか考えるのも楽しみのひとつです。

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